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阪神・藤浪、紅白戦後ブルペンでの異様な光景とは それでも示した“確かな素質”、道半ばの制球改善の行方は

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藤浪晋太郎

 成果ナシで“延長”が決定した。秋季キャンプの成果を見せるべくして設けられた17日の紅白戦で、阪神・藤浪晋太郎(25)が落ちこぼれてしまった。2イニングを投げ、被安打3、失点3。矢野燿大監督(50)は「(復活までの)方向性は間違っていない」と庇ったが、四球を2つ、暴投も1つ出しており、ノーコン病も克服されていないことが判明した。

 確か、山本昌・臨時コーチの指導がハマり、本人も手応えを掴んでいたはずだったが…。その山本氏に対し、阪神は来年2月のキャンプでも臨時コーチを要請することになったのだ。

 「山本氏はテレビ局のレギュラーを持っており、キャンプシーズンは現地レポーターを務めてきました。解説者としての仕事もあって、調整が難しかったようです」(球界関係者)

 山本氏の指導は阪神投手陣からも好評を博している。しかし、矢野監督が厳しいスケジュール調整をお願いしたのは、藤浪の蘇生がこの秋季キャンプで終わらなかったからである。

 「紅白戦を見る限り、藤浪のノーコン病は克服されていません。ただ、今までは右バッターに直撃していたスッポ抜けがキャッチャーの上の方に行くようになったので、修正されつつあると思います。矢野監督が『方向性は間違っていない』と言っているのは、この点を指してのことです」(在阪記者)

 チーム関係者によれば、「2イニングの途中から良くなった」という趣旨を、藤浪が話していたそうだ。しかし、マウンドに上ってから調整しているようでは、コワくて使えない。復活はまだ先の話となりそうだ。

 「秋季キャンプの最終日は19日。前日の18日が本格的な練習ができる最後の日となりましたが、その時、ブルペンに山本氏、福原忍、安藤優也コーチも集まって、藤浪の投球練習を見ていました。3人が矢継ぎ早にアドバイスをしていましたが」(前出・同)

 これまでは、山本氏に全てを一任し、他コーチは口出ししないことで申し合わせもされていた。それが「総出で」に変わったということは、紅白戦のピッチングを見て、本当にヤバイと思ったのだろう。

 こんな情報もある。山本氏は手首の使い方について助言を送った。それは阪神コーチのこれまでの指導を否定したのではなく、「伝え方を変えた」ものだったという。しかし、

 「藤浪の投げるボールの回転数が増えました。山本氏の助言でボールの威力が増したわけですが、今度はそれを制御できなくなった感もあります」(前出・関係者)

 と“新たな悲劇”にもつながった。

 投球フォームの一部分を修正しただけ、それも、短期間でボールの威力が増したのだから、藤浪は本当に凄い素質を持った投手なのだろう。

 「二軍生活が長くなると、マイナス思考になります。そのまま引退してしまった選手もたくさんいます」(前出・在阪記者)

 紅白戦では両軍合わせて5つのエラーがカウントされた。今季12球団ワーストの102個の失策を記録し、守備力強化はチーム全体の課題であり、長く練習時間も割いてきた。こちらも、成果ナシだ。かつて、星野仙一監督は2年目の指揮に入る前に選手を大量解雇し、チームを作り替えている。こうした思い切った改造案も、実は進言されているという。後は、矢野監督の決断次第だ。オフになっても、眠れない日々が続きそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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