専門医に聞け! Q&A 安倍総理も悩ませた病の克復

ノンジャンル 週刊実話 2013年05月13日 12時01分

 Q:2年前から潰瘍性大腸炎です。薬を飲み続けると寛解状態になりますが、やめると症状がぶり返します。副作用があるので、できればやめたいのですが、何かよい方法はないでしょうか。(34歳・IT企業勤務)

 A:潰瘍性大腸炎は難病指定の病気で、現代医学では治癒することはないと考えられています。
 安部晋三首相は、最初の政権のとき、この病気による症状に耐えかねて政権を放り出したといわれています。激しい下痢や血便を抱えて首相という激務を継続させることは、実際、難しかったでしょう。
 安倍首相はその後、新しく開発された薬を服用し、寛解状態になったようです。
 潰瘍性大腸炎の治療は薬物療法が基本で、現在では「5-アミノサリチル酸」が一般的です。安倍首相が服用している「アサコール」もこの成分が含まれている薬です。同様の薬として「サラゾピリン」「ペンタサ」などがあります。
 このアサコールなどを服用することによって寛解状態まで快復することは可能です。患者の7割はこれらの薬の服用で症状が安定します。そして、寛解状態を保つためには症状がなくても服用を継続しなければなりません。
 「症状がなくなったから」と服用を自己判断でやめると、症状がぶり返すことになります。特に過労やストレス、睡眠不足などがあると、それらが要因となって、症状が再発したり悪化したりする恐れがあります。

●漢方で改善した例もある
 問題は、この薬にはさまざまな副作用があることです。そのため患者さんは、寛解状態が続くと薬の服用をやめたがるし、実際、独断で中止する場合があるようです。
 私は漢方専門の治療を行っていますが、潰瘍性大腸炎の患者さんが来院することがあります。その人たちは皆、現代医学の薬をやめたいとの希望を持って受診します。
 漢方薬だけでこの難病に対処するのは非常に難しいことですが、症状が改善し、現代医学の薬の服用を中止できた人がいます。
 治療のポイントは、下痢と下血です。下痢が強いときは、頓服として「四烏賊魚骨一蘆如湯」を用います。また、止血作用がある生薬はいろいろありますが、特に効果がすぐれているのが「山東阿膠」や「田七人参末」です。
 また、大豆イソフラボンとウコン・クルクミン、鮫の肝臓エキスを配合した「大豆鬱金湯(気血水α)」は、下痢を止める効果が優れており、止血作用もあります。体力をつけることからも、潰瘍性大腸炎に適しています。
 ご質問の方はぜひ、漢方治療を試すとよいでしょう。

岡田研吉氏(玉川学園・岡田医院院長)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病などに成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。

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