ウイスキー
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その他 2023年04月05日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ クライゲラキ編
さて、今回は【クライゲラキ】です、こちら数年前まで【クライゲラヒ】とバー関係者のみんなは言ってたはず。モルトの世界ではよくある事で、当て字しているのを無理目に読んじゃうからこうなります。【アイラ/ISLAY】だって俺がバーテンダーになった頃は【アイレイ】って言ってたし【ロッホナガー/LOCHNAGAR】だって【ロックナガー】だったし【モーレンジ/MORANGIE】も【モランギー】とか本によっては書いてあったし。。。色々とアップデートしなきゃいけないので大変です。この【クライゲラキ】元々は【ホワイトホース】のキーモルトとして有名でした。どうやら日本では一番売れているブレンデッドみたいです。たぶんハイボール人気で居酒屋なんかにも置いてあるからだとは思うのですが。創業は1891年。ホワイト・ホースの創業者ピーター・マッキーと蒸留家アレクサンダー・エドワードによって設立されました。1920年代には【ホワイトホース蒸留所】と名乗った事もある様です。1964年、1965年に大規模な改修が行われ、この時に《ウオッシュ》を拡販する動力を水車から変更し、フロアモルティングも止める事となりました。近代化が一気に進んだ訳ですが、発酵槽は木製を使い続けております、発酵槽の洗浄もスチームだけで行っていて、生き続ける菌が発酵に重要な役目を果たしているとの考えだそうでございます。ホワイトホースと共に歩んできたこの蒸留所ですが・・・現在はデュワーズのキーモルトとして頑張ってます、ホワイトホースとの繋がりは継続しているようですが。。。きっと大人の事情があるのでしょう。話しを戻しまして、このクライゲラキは《スペイサイドモルト》です。華やかさは程よい感じで、且つひと癖ある感じなので個人的に好きなモルトでもあります。人によっては炊いて無いはずのピート香を感じる人も居ます。何故だ?何を飲んでいいのか解らない時に飲むと思わず顔がニヤニヤする良いモルトです。製造量の1/50がシングルモルトとして販売されておりますが、割と入手しやすいお酒だと思います。この辺りのモルトを飲んでると割と通ぶれる気がするようなしないような。。。まぁ知ってて損はありませんので是非試して貰いたいところです。皆様が本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年04月03日 22時00分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ オールドパー編
さて、今回は有名な【OLD PARR/オールドパー】について書こうかと、写真の左が80年代初頭、右の陶器のが70年代。どちらもオールドボトルです。こちら日本に初めて持ち込まれたスコッチの銘柄です。持ち込んだ人は【岩倉具視】昭和な人にはお馴染みの【500円札】の人です。有名なだけ有って、愛飲者には有名な方が多いです。このお酒にまつわる人物としては【吉田茂】と【田中角栄】でしょう。書こうかと思ったのですが、割と面白い話なので調べてみる事をお勧めします。製造会社は【マクドナルド・グリーンリース社】で現在ディアジオの傘下でございます、《グレンダラン》をベースにトップブランドとして今も君臨し続けております。以前は【ジェームスマンロー社】を子会社にしており、こちらは【キング・オブ・キングス】を製造販売してました。このオールドパーですが2ndブランド、3rdブランドを持ってまして、【クレイモア】【サンデーマクドナルド(終売)】がこれにあたります。ボトルに戻りますが、どちらも当時の正規代理店である【オールドパー株式会社】。広尾5丁目だったそうです。ここが代理店だったのが1973年10月から1988年4月なので、裏をみてこの会社名があれば間違いなくこの期間に輸入された物です。更にラベルに注目して欲しいのですが、現行型のボトルと比べると、Old Parrの字が赤黒逆転しております。それだけなんですけどね、、、この裏に鎮座するのはボトルの名前にもなっている、【トーマス・パー】の肖像画、書いた人はあの【ルーベンス】です。*フランダースの犬でネロが最後に見ることが出来たあのルーベンスです。その後天使が迎えに来ます。。。このトーマスパーですが152歳まで生きたと言う妖怪の一種です、どこまで本当かは解りませんが彼の人生は・・・80歳で初婚(ジェーン テイラー)105歳で不倫のち逮捕(キャサリン ミルトン)112歳で妻と死別122歳で再婚(ジェーン未亡人)152歳死亡ちなみに息子113才、孫109才、曾孫ロバートパー124才、同じくジョーン127才、同じくキャサリン パー103才と長生き一家だったようです。ゲン担ぎにはこれ以上のお酒は無いかもしれません。政治家や経営者に好まれるのも解りますね。もしかしたら有名過ぎて飲んでない方も居るかもしれませんが、ブレンデッドウイスキーを語る上で避けては通れない一品ですので是非お試しくださいませ。美味しいよ!皆様が本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月31日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ グレンキース編
さて、今回ご紹介いたしますのは【GLENKEITH/グレンキース】です。華やかなお酒で、ファンも多い蒸留所なのですが、以前はいきなり入手し辛くなるお酒でした。今は安定して入手できるので、是非お試し頂ければと思っております。それではこの蒸留所について書いていこうかと思います。場所はスコットランド、スペイサイドのキース地区にあります。操業年は1957年から1960年の間と若干アバウト。これは他の蒸留所に無い施設(技術センター)が有ったりするので、フルオープンが1960年って事だと思います。前に紹介した【パティソン事件】の影響で、蒸留所は全く造られていませんでした。実は此処と【トーモア】は、20世紀になってから始めて作られた蒸留所だったりします。如何にこの事件が業界に厳しい影響を与えていたかが解ります。設立の経緯として、カナダの【シーグラム社】が、当時近くの【ストライスアイラ】を持ってました。詳しい方は御存じでしょうが【シーバス・リーガル】のキーモルトです。第2次大戦後暫くして、アメリカでシーバスの売り上げがドンドン伸び、原酒の確保や熟成庫の拡大などの状況で2ndとしてこのグレンキースが設立されました。【技術センター】が有る位なので中々実験的な事をとりいれていたようです。当初はポットスティルが3基。ローランドで行われている3回蒸留を取り入れてました(1980年代初頭まで)。開業当時の技術者が以前、アイリッシュのブッシュミルズで働いていたそうで、そこのやり方を紹介したところ採用されたようです。その他にも仕込み水を【ピート水】にしてみたり、ここの《麦汁》と《蒸留かす》から新しい酵母が発見されて今も使われていたり、【グレンアイラ】と名付けられたヘビリーピーテッドタイプのスピリッツが生産されたり革新的な試みが行われております。1970年に蒸留器を追加。3年後にスコットランド初の【ガス燃焼式スチームコイル】を導入。ちなみにコンピューター制御もここが最初です。その後1999年過剰生産になり蒸留所は生産を停止します。2001年にシーグラム社はスコッチウイスキー蒸留所資産を【ペルノー・リカール社】に売却してしまいます。これに伴い翌2002年には【アルタベーン(アルタナーベン)蒸留所】と【ブレイヴァル(ブレイズ・オブ・グレンリヴェット)蒸留所】も閉鎖します。しかし、この辺りから世界的にウイスキー業界が活性化し、結果として2005年にアルタベーン、2008年にブレイヴァルが復活します。【グレンリヴェット】もシーバスが保有する蒸留所なのですが、こちらは2009年からの拡張により生産数を倍近くにしました・・・が、何故かグレンキースは閉鎖したままだったのでした。。。2013年にようやく生産が再開され今に至ることとなります。そういえば、シーグラム社と言えば昔キリンビールと一緒になっていた時期があり【キリンシーグラム】と名乗っておりました。元々不動産屋らしく、ぶっちゃけ悪い噂も。。。売却に関してもキリン側が全然知らなかったと言う話しも聞きます。裁判にもなり結構揉めたとか、なので数年前までペルノーはシーバスの所有なのに販売はキリンと言う不思議な状態が続いてたんですねぇ。もめ事はしょうがないけど美味いお酒を犠牲にするのは勘弁して頂きたいと思います。今日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月29日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ストラスミル編
今回は、シングルモルトの中でもあまり語られることの少ない蒸留所を紹介したいと思います。《STRATHMILL/ストラスミル》蒸留所です。では早速歴史を辿っていきましょう。1891年 元々は製粉会社で《グレンアイラ・グレンリベット》として蒸留部門を設立、最初の生産が開始される。1895年 イギリスのジン会社のギルビー(W&A Gilbey)社が蒸留所を買収し《ストラスミル》と改称。1962年 インターナショナルディステリラーズ&ヴィントナーズ(IDV)に移りジェスティリーニ&ブルックスによって運営されている。*United Wine Traders社と合併してInternational Distillers and Vintners(IDV)を設立。1968年 ポットスティルを4基に増設、精製装置が設置される。1972年 グランド・メトロポリタン社が同社を買収。1997年 グランド・メトロポリタンがギネスと合併し、ディアジオ社となる。2001年 花と動物シリーズで、オフィシャルボトリングである12年物をリリース。2014年: ディアジオ社のスペシャル・リリースとして25年物が発売される。*当時倉庫内に合った一番古い樽がこれだったそうです。・・・とまぁざっくりこんな感じなのですが、客観的に見ても物語がないなぁ・・・と。やっぱりお酒って味だけではなく、それに伴う人とかの物語がないと中々メジャーになれませんね。でもね、ここのお酒は非常に出来が良いんですよ。実は、ここの蒸留所にはちょっと面白い装置がついているのです。それは・・・《ピュアリファイアー》です。知らないですよねw日本語だと《精留器》と言います。《ポットスティル》から《ラインアーム》と言う管が伸びているのですが、その中央部分にこのピュアリファイアーが取り付けられている蒸留所が何個所かあります。【スキャパ】や【トーモア】・【グレングラント】辺りが有名で、意外な所では【アードベッグ】も、この装置が付けられています。この装置を付ける事により【フーゼル油】を減らし【エステル香】を多く含ませる事が出来るのです。この辺を、がっちり説明すると大変なので気になる方は調べてみて下さい。ちょっと面白いですよ。とは言え、フーゼル油って何ぞや?エステル香って???となる事でしょう。簡単に言うとフーゼル油は昔のイモ焼酎の匂いw味にボリュームを持たせる為には必要なのですが、あまり多いと単純に《くさい》です。エステル香は華やかな果物とか花の香りの事です。高級感も感じられる香りなので蒸留所としては、なるべく多く入れておきたいところです。話しによるとこの辺りの部分はポットスティルのデザインやラインアームの長さや角度で大分カバー出来る様なので、新規の蒸留所では、まず使わないそうです。こちらは普通に美味しいモルトなので是非皆様には試して頂きたいと思います。週に52000ℓの生産量があり《J&B》のキーモルトとして現在も使われています。優秀です。あっ、100周年を記念してポットスティルが漆で塗られたこともあったそうですが、漆が熱に耐えられずピンクの縞々模様になってしまったそうなw中々面白い物語がありましたねw本日も皆様が美味しいお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月27日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ パティソン事件編
今回は早速《パティソン事件》について語りたいと思います。たぶん、この事件が長いスコッチ業界の歴史の中で一番の出来事だったのでは?と思っております。19世紀後半までスコッチ業界は景気が良かったようです、1870年代にワイン業界を襲ったフィロキセラの影響でブランデーも作れなくなり、その隙間を埋めるように《ブレンデッドウイスキー》のブランドが多数できたのもこの時期と重なります。そのブランドの中に《パティソンズ社》も在りました。1886年ロバートとウォルターのパティソン兄弟が設立した会社で、基は乳製品の卸業だったようです。翌年の1887年にブレンディング業者としてウイスキー業界に参入します、事業は非常に上手くいき、2年後には上場しております。1896年に本格的にブレンディング会社を設立し、《オーバン》《オルトモア》をフルで、《グレンファークラス》を半分傘下に治めています、・・・が、実は自分たちでバブルを作っていただけでした。お酒を作る→原酒保有数を担保に融資を受ける→他から原酒を買い集める→原酒保有数を担保に融資を受ける→他から原酒を・・・以降無限ループ。その結果、同社の株が急落し一気に不良債権化からの倒産の流れに見事乗っかってしまいました、結果としてパティソン兄弟は詐欺と横領で逮捕されてしまいます。この会社が販売していたウイスキーは安いウイスキーに上等な物を少しだけ混ぜた粗悪品で、これがまたかなり売れたようで(笑)莫大な利益を上げていたようです。ラベルには《fine old glenlivet》と表記されてましたが誇大表記もいいところ、消費者のそっぽを向かれてしまいました。当たり前ですが。これが引き金となり、ウイスキー業界自体が不信感を抱かれる様になりました。パティソン社のバブル崩壊はウイスキー業界のバブル崩壊へと雪崩れ込む結果となり中小の蒸留所は軒並み倒産、休業に。その後20世紀に入っても第一次世界大戦やアメリカの禁酒法、世界大恐慌、第二次世界大戦など逆風の中の経営となりました。話しによると1932年には《グレンリヴェット》と《グレングラント》しか操業していなかったとか。転機は1942年に《スコッチウイスキー協会/SWA》が設立された事。イギリス政府がスコッチ業界の復興と外貨獲得の為にウイスキーの生産を推奨した事です。当時、戦争中のイギリスはアメリカに莫大な借金をしてました、その借金を返済するためにアメリカ軍にスコッチを販売していたのです。また、アメリカは禁酒法から開けて間もない頃でバーボンの質が酷く、見向きもされてなかった事もスコッチ業界には幸いでした。ここから暫くは好調だったのですが、1980年代に《スコッチウイスキーの大不況》が訪れます。この時も折角立ち直った蒸留所の多くが閉鎖、廃業に追い込まれる事となりましたが、それはまた別の機会にお伝えできればと思っております。と、ここまで真面目に書いてきましたが、今の状況どうですか?決して褒められたものではないと感じますし、何だか似たような状況が出来上がっている気がするのですが、いかがでしょうか?安酒にはそれなりの訳があるのです。そんなものを飲んでいては人生豊かにならないですよ、量より質です。きちんと作られたお酒は、きっと貴方の人生の糧となり味方となってくれるはずです。ならなかったら俺が味方になってやるわw今日も貴方の酒道が素敵な物でありますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月21日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ベイゼイルヘイデン編
今回はバーボンを紹介致します。その名も《BASILHAYDENS/ベイゼルヘイデン》です。現在は《ビームサントリー》の所有で、同社が所有する4つのクラフトバーボンの一つです。その4つとは《ノブクリーク》《ベイカーズ》《ブッカーズ》《ベイゼルヘイデン》の事です。クラフトバーボンの中でも比較的安く安定供給されているのでオススメしやすい一本となっております。さて、このベイゼルヘイデンは人の名前です。時は1796年、アメリカの開拓時代にケンタッキーでバーボンを作っていたアメリカンウイスキーの先駆者の名です。この方、別名を《オールドグランダッド》と言います。お酒が好きな方でしたら聞いたことが有るとは思いますが、あのオレンジ色のラベルが特徴のバーボン《オールドグランダッド》とは実はこのベイゼルヘイデン氏の事なのです。彼のお孫さんがグランダッドを作りました。その後経営権がジムビームに移り、ビーム家6代目の《ブッカー・ノゥ》氏が古き良き時代のバーボンを復刻させる!と作ったのが上記の4つなのでした。この中だと《ブッカーズ》が、ぶっちぎりで有名ですが最近入荷し辛くなってきているようで値段も変な値段が付いている事もあります。アメリカ国内でクラフトバーボンブームが来ているのでしょうがないと言えばしょうがないのですが。。。話しを戻しますと、ベイゼルヘイデンの特徴としては《ライ麦》の含有量がジムビームの2倍以上で、口当たりも柔らかくバーボン独特の癖も少なめなので幅広くお勧めすることが出来るバーボンです。世の中には未だにバーボンに偏見を持っている方も意外に多く、そういう方には是非飲んで頂きたい一本です。今時《バーボン=男の酒》とか言っちゃう人も居るんですが、古いです、まぁ、何となく刷り込まれたイメージは有るので解りますがね。これを切っ掛けにそんな考えは捨てて頂けたらなと思います。ふと思い出しましたが、昔このお酒は《ベーシルヘイデン》って呼んでましたね。単純に読み方の違いなんですが、今でもこっちの言い方をしてしまう事が多々あります。気をつけねば。。。ボトルデザインも良いのでバーでこれを飲んでたら、ちょっとカッコイイかも?未体験の方はぜひどうぞ。本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月19日 22時30分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ダルモア編
今回紹介致しますのは《ダルモア/DALMORE》です、スコッチのシングルモルトで北ハイランド産でございます。ダルモアはゲール語で《広大な牧草地》の意味です。1839年に《アレクサンダー・マセソン》が設立、その後1867年に地元の農家《マッケンジー兄弟》が蒸留所を譲り受けます。それから長きにわたってマッケンジー家が、運営をしていきました。ダルモアのボトルに描かれた牡鹿は、このマッケンジー家のエンブレム、中々由緒あるエンブレムらしいので気になる方は調べてみて下さい。このマッケンジー兄弟は、ホワイト&マッカイ社の創業者と友人関係だったそうで、そのことからブレンデッドウイスキー「ホワイト&マッカイ」へ原酒としてダルモアを提供しています。その後、第一次大戦中に蒸留所は、連合軍に接収されてしまいます。1917年には全てのウイスキーが運び出され、生産停止に。その後、海軍本部に接収され、地雷の組み立て工場として使われていたそうです。1920年にマッケンジー家が蒸留所を買い戻しますが、その直後に「アメリカ禁酒法」そして第二次大戦が蒸留所を襲います。経営難になり、1942〜45年の間休止を余儀なくされます。1945年に再稼働。1960年にホワイト&マッカイ社の傘下になります。ただ運営はマッケンジー家がそのまま引き継ぐ形になりました。そこからしばらくマッケンジー家のものが同社の役員となっています。この合併でポットスティルを8基に増産し、年間430万ℓと生産量を大きく伸ばしました。話によると13人態勢で24時間フル稼働しているそうです。2007年、インドの《UB/ユナイテッド・ブリュワリー社》が蒸留所を買収。この時、経営権がマッケンジー家から離れました。そして2014年、フィリピンの《エンペラドール社》が蒸留所を買収。以降エンペラドール社所有の蒸留所として稼働し続けています。現在のオーナーであるエンペラドール社はブランデーの製造会社です。日本では全く無名ですが、一応世界一売れているブランデーとの触れ込みです。調べてみたら日本人がイメージするブランデーとは、ちょいと違いました。日本人がイメージするブランデーは《フルーツブランデー》と言います。それに《穀物であるトウモロコシ》のお酒を混ぜた物を《カットブランデー》と言います。更にこれにフレーバーや甘味を加えた物を《ブランデーリキュール》と呼びます。エンペラドールはブランデーリキュールなので世界一と呼ばれてもどうなの?って感じですが。。。ダルモアに話しを戻しますと、このお酒はオススメです。何故か知名度もそんなに高くなくバーテンダーもそんなに押さない感じですが、非常に豊かな香りと味わいがあるので絶対に押さえておいた方が良い一品です。随分とお高くなった現行型の〇ッカ〇ンを有難がって飲むくらいならダルモアをチョイスした方が個人的にはカッコイイと思いますけど。本日も貴方の酒道が素敵な物でありますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月17日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ コーザノストラ編
今回紹介しますのは《コーザノストラ/COSA NOSTRA》です。秘密結社的犯罪集団の一つでございます。世間ではコーザノストラはマフィアと混同されがちですが、唯一つの違いがあります。【オメルタ】の有無です、オメルタって何?となる事でしょう。こちらは別名【血の掟】とか【闇の十戎】と呼ばれている物で、このオルメタが有る方がマフィア、無い方がコーザノストラとおおまかに分かれております。ちなみに、このコーザノストラは1950年代の麻薬王《ラッキー・ルチアーノ》の組織に対しての呼び方で、従来のマフィアが行っていた暴力一辺倒のやり方を変え、現在も続くビジネススタイルに変化させた組織でもあります。まぁ、皆マフィアの方で呼びますがwこの辺は映画になったりしているので興味を持った方は色々調べてみても面白いかと思います。さて、組織の話しをしてもしょうがないのでボトルについて書きましょう、思わず人に言いたくなるこのボトルの形、【トミーガン】です、キチンと言うと【トンプソン・サブマシンガン】です。特徴としては何と言ってもドラム式の弾倉です。マフィア映画の醍醐味と言っても良いかもしれません。このお酒を注ぐ時、両手で構えて注ぐのですが機銃掃射しているようでちょっとだけテンションが上がりますw中身ですが《グレンゲート/GLENGATE》3年と言う《ブレンデッドスコッチウイスキー》が入ってます。このウイスキーの普通のボトルはどうやら正規輸入されていないようですので、もし誰か持っていたら御一報くださいませ。色々調べたら3ℓ入りの猟銃タイプもありました。キャリングケース付きの、私こんな感じの面白いボトルには、ついつい手が伸びてしまう傾向があります。商品である以上、見た目のインパクトは大事ですよ。その意味ではこのボトルは正解と言えるのではないでしょうか?味は意外とちゃんとしてますし。今現在の武器をデザインにしてしまうと生々しいので、現役では無いマフィアのアイコンとしての《トミーガン》は、そういう意味でも優れていると思います。こいつを飲みながらシガーでも燻らせれば話しのネタ位にはなるでしょう。本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月15日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ エドラダワー編
今回紹介するのは、前回お約束した通り《エドラダワー/EDRADOUR》です。ゲール語で《二つの川の間》と言う意味です。1825年の創業以来スタッフは常に3人だそうで当然生産量も少ない小さな蒸留所です。風の噂だとによると今は二人になったとか。。。蒸留所の隣に観光バスがガンガン止まるビジターセンターがあるそうで、実際に訪れた方は(全然素朴じゃねぇじゃん!)と納得いかない所としても有名です。スコットランドで一番小さい蒸留所としても有名で何年か前に保険のCMで使われてたのをぼんやりと覚えてます。蒸留所の最低生産数やポットスティルの大きさなど、ここの蒸留所を基に設定されたと言う話しもあります。創業は1825年となっておりますが、実際は1837年だそうです。盛っちゃったんですねw現在は2018年に第2蒸留所を併設し、生産量も2倍以上の年間26万ℓになったようです。エドラダワー蒸留所は、今から20年前の2002年に現在のオーナー《シグナトリーヴィンテージ社》の所有となっており、その前はフランス企業の《ペルノ社》が所有してました。ちなみに現在のオーナーである《シグナトリー》は《ボトラーズ》で、1988年創業です。*ボトラーズとは瓶詰業者とも言われ、色々な蒸留所からお酒を買い付け熟成し販売する業者の事。ゴードン&マックファイルやキングスバリー等が有名でございます。まぁ細かい所は調べて頂くとして、こちらが今うちにある3本です。右側が2010年に蒸留、2020年に限定663本ボトリングされたシェリーカスクで56度あります、左側が現行型の10年で度数も40度と大変飲みやすくなってます、真ん中のがジャグ(陶器)で、43度です。基本的には蒸留所に行かないと売ってないそうです。その割には、まぁまぁ流通してますけども。。。また、ピートをたっぷり効かせた《バレッヒェン》と言うモルトもリリースしています。それにしても年間生産量と出荷量が合致していない気がするのは私だけでしょうか?禁酒法時代にマフィアと組んで経営してたそうなのでもしかすると・・・内緒。エドラダワーは、ボトリングそれぞれに個性が有って飲み比べてみると面白いですよ!是非試してみて下さい。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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その他 2023年03月13日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ キングスランサム編
さて今日はうちの古いお酒を自慢したいなとwどちらも【キングスランサム/King’s Ransom】です。背が高い方は1970年代の物です。そして背が低いのは、なんと1960年代の物でございます。この二つを飲み比べられる機会は非常に貴重かと、では真面目に紹介をしたいと思います。名前は【キングスランサム】王様の身代金という意味です。要領は75cl(750ml)度数は47%、会社は【グレンフォレス・グレンリヴェット】キーモルトはこの会社が持っている【エドラダワー】です。ちなみに【グレンフォレス】と言うブレンデッドモルト(ピュアモルト)も存在します。さてラベルに注目致しますと【ROUND THE WORLD】と表記してあります。これは船のバラスト代わりに原酒を船に積み込み、世界一周させた物でブレンドしたとの事です。一応1980年代まで売られていたのですが途中から世界一周表記は無くなっております。このウイスキーは、ポツダム宣言の晩餐会に出された唯一のウイスキーでもあります。(複雑な気持ちですが。。。)業界内ではここ数年オールドボトルが注目されています、オールドボトルは決して増えることはないので飲めるチャンスがある時には飲んでおいた方が良いかと。何本かに1本は駄目になっている物もありますが、未開封で、それ程《液面低下》をしていないものなら割と大丈夫です。濁っている物はご臨終でございます。カスが沈殿しているのは微妙かな? 五分五分ですw70年代や80年代初頭のオールドボトルを飲むとブレンデッドの凄さが解るいい機会だと思います。今回のキングスランサムですが、60年代の物には、本当は金糸で網状の物がかかっているのですが、このボトルには残念ながらありません。出来たら当時のそのままが良かったんですが味には関係ないので脳内補正しておいてくださいwあ、肝心のキーモルトである《エドラダワー》の紹介をしていませんでした。・・・次回ですw本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ ビハインド ザ カスク編
2023年04月13日 22時01分
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2023年04月07日 22時01分
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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ベイゼイルヘイデン編
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