相談者は「24時間最大1200円」と看板に表記されたコインパーキングを見かけ、「3日なら3600円か」と思い、3日間駐車したが、3日目に精算すると支払金額が「26200円」と表記された。
すぐに、管理会社に問い合わせると、看板には小さい字ではあるが、注意事項として「最大料金は1回限り適用されます」と明記されており、「1200円は利用した最初の日しか適用されない。それ以降は時間別の料金が加算される」と主張される。
明らかに小さな文字で表記されているとはいえ、キチンと注意事項が書かれている場合、料金は「3600円」か「26200円」、どちらを支払うべきか弁護士軍団がジャッジした。
まず、「26200円」と答えた菊地幸夫弁護士は「端っこの方とか違う所にではないです。看板をちゃんと見てから使う」と看板に書かれているのだから、利用者側の注意力不足だと話す。
次に、本村健太郎弁護士も「コインパーキングの業界でガイドラインを作り、『文字の大きさを3センチ以上にしましょう』ってしたんです。3センチ以上あると、裁判所は『文字が小さすぎる』と判断しないと思います」と文字の大きさに規定があり、今回のケースはそれを満たしているため、26200円を支払うべきと主張。
だが、1人だけ「3600円」と判断する北村晴男弁護士は「(料金の)文字の大きさと注意事項の文字の大きさを比較して10分の1以下だと、『なるべく(注意事項を)読まないでほしい』という計算が働いている」と他の文字と比較的小さく書かれている場合、管理会社側に悪意があると語った。
同ケースのようなコインパーキングに関するトラブルは年々増えているため、昨年、消費者庁は「コインパーキング利用に当たって、表示をよく読むことが何より重要」と利用者に注意を促している。
これからGWにかけて、車を使って旅行するケースも多いと思われるので、コインパーキングを利用する際は細かくチェックする必要がありそうだ。