同社によると、3月10日の営業終了後にプログラム変更したが、東京、神奈川、千葉、埼玉の4都県81駅にある定期券の購入も可能な多機能券売機906台で不具合が発生した。同11〜14日の間に、延べ143人の乗客から、1件当たり10〜240円、計7100円多く運賃を徴収していた。
不具合の内容は、定期券を持っていて、定期券の区間外から乗り、区間内で下車する予定の客が、乗車駅で券売機に定期券を入れて事前に運賃を支払った際、必ずしも、最短ルートとはならない駅が表示され、正しく選択できなかった乗客の運賃が誤収受となった。
不具合が発覚したため、同社では多機能券売機における定期券併用機能を、同14日より停止している。
同社は「お客さまには、大変ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」としており、運賃過払いに心当たりがある乗客には、最寄り駅に申し出があれば、内容を確認の上、差額を返金するという。
この対応では、過大徴収に気付いた乗客ならいいが、気付かない乗客は、余分に運賃を取られたままということになる。せめて、多機能券売機に不具合があった81の駅名を公表するくらいのことはすべきだと思われるのだが…。
(蔵元英二)