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「東京モーターショー2007本紙厳選ちょい不良オヤジの小粋なバイク」(4)SUZUKI「ジェンマ」

 ビッグスクーターの後ろに乗ったことはあるだろうか?後部座席はおまけのようなものでお世辞にも乗り心地がいいとは言えない。SUZUKIの「ジェンマ」(総排気量249cc)は、ライダーとタンデムシートの段差を極力抑え、同乗者にも快適なライディングを実現した。
 「ジェンマ」とはイタリア語で「宝石」を意味する。試作車ながら反響は大きく、来年中には市販される見込み。
 スズキ商品企画部の詫摩健さん(41=写真)は「前から後ろまで車体を徹底的に低くし、フロントラインも寝かせました。ここまでシートを低く抑えたマシンはない。ほら、タンデムライダーの足がべたっと地面につくんですよ」と後部座席にまたがってみせる。

 車体を低くすることで取り回しが楽になった。安定感も増した。ほとんど段差のない「フルフラット2シーター」は世界初の試みであり、随所に工夫を凝らしている。
 通常はシート下にあるヘルメット収納スペースを前方に移動。そのぶんシート高を下げた。タイヤの真上のテールエンドには切り込みを入れ、振動で上下するリアタイヤを邪魔しないようにしている。とかく後ろがボコッと膨らみがちなフォームは、低い水平線のように一直線になった。
 全長は2350mmと超ロングサイズ。全幅760mm、全高1050mmと横幅に比較して車高がすこぶる低く、犬で言えばダックスフントのようである。ところがフロントカウルが後ろに反り返っているため、鈍くささはなくむしろ俊敏なイメージ。これぞ大人の2人乗りスクーターだという。
 詫摩さんは「都市で最も合理的な移動手段はスクーターです。渋滞を回避できるうえ、電車と違って自宅から目的地までドア・トゥ・ドアで時間が読める。ジェンマはせかせか走らず、それでいて乗り回しやすい。男女が格好よく移動するにはぴったりなんです」と解説する。
 車高の低さによって、1人で乗り込むときの身のこなしも優雅になるという。「とにかくまずまたがっちゃって、ゆっくり股下のスペースからヘルメットを取り出してください。走り出す前に立ったり座ったりちょこまかするのは格好悪い。どしんとまたがったままグローブをはめ、優雅にスロットルを開けましょう。乗る人へのライフスタイル提案はデザイナーのこだわったところなんです」と詫摩さん。
 なるほど、たしかにモテおやじになれそうだ。

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