そんな加藤。フィーチャーされることはほとんどないが、じつは名プロデューサーとしての天賦の才もある。これまで、加藤の進言によって数々の芸人がイメージチェンジを図り、売れるきっかけをつかんでいるのだ。
たとえば、ロンドンブーツ1号2号・田村亮。加藤とは今はなき東京・銀座7丁目劇場の時代に、同じ釜の飯を食った仲だ。偶然にも、同じ苗字の田村淳とコンビを組んだが、まだ燻っていたころ、加藤が「金髪にしろ」と提案。すると、イケメンに斬新なヘアというオリジナルスタイルが完成して、女性ファンのハートをゲット。ロンブーは瞬く間に売れ、亮は、男前芸人の名をほしいままにした。
同じ東京芸人のおぎやはぎに、“コンビで眼鏡”を推奨したのも加藤。それまで、根暗なイメージがあった眼鏡だが、スタイリッシュで社会人経験もあり、端正な顔立ちの小木博明と矢作兼なら、“おしゃれ眼鏡男子”になれると踏んだのだ。その狙いは、見事に的中した。
同級生の遠藤章造&田中直樹で結成した、ココリコ。今でこそ、ふたりそろって活動の場を広げているが、結成当初のコンビ名はココリコボンバーズだった。この「ボンバーズを取れ」と指示したのも、加藤。これを機に、ふたりはレギュラー番組をゲット。その快進撃は今なお、続いている。
そんな加藤が次に手がけようとしているのは、番組絡みではあるものの、椿鬼奴とグランジ・佐藤大の結婚。本気でプロデュースして、佐藤を芸人として一人前にしようと画策している。この計画も見事に成就すれば、加藤はさらに株を上げることになるが、4度目の奇跡は起こるのか!?(伊藤由華)