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イエローは幸福の色か、警告の色か

 2010年6月26日より、東劇にて「イエローハンカチーフ」が上映される。日本人なら誰もが知っているだろう、1977年に公開され国内の映画賞を総嘗めにした「幸福の黄色いハンカチ」のリメイク版である。

 「幸せの黄色いハンカチ」は、アメリカのピート・ハミルがNYポスト紙に書いたエッセーを基に山田洋次監督が映画化した。同エッセーを基にした「幸せの黄色いリボン」は、1973年トニー・オーランド&ドーンが歌い米英、日本でも大ヒットしている。

 イギリスでは古くから、黄色は「身を守るための色」とされてきた。それがアメリカへ渡り、黄色いリボンは「愛する人の戦場での無事を祈り帰還を願う」シンボルとなった。南北戦争時代で兵士の無事を祈る黄色のハンカチの伝統が始まったといわれており、今では愛と信頼、尊敬を表すとして世界中に広まっている。アメリカでは湾岸戦争、イラク戦争で、日本でもイラク派遣の時、兵士や隊員の無事を願うシンボルとして話題に上った。

 ラッキーカラーとして広く認知されることとなった黄色いハンカチだが、「幸福の黄色いハンカチ」の舞台となった夕張市では皮肉なシンボルとなっている。2007年から夕張市は深刻な財政難となり、財政再建団体となっているのだ。現在は幸福の「黄色いハンカチ基金」としてHPでふるさと納税を募っている。映画ロケセット施設の運用も、財政を圧迫する一因となっているのではないだろうか。

 「イエローハンカチーフ」公開に合わせて、4月10日から「幸福の黄色いハンカチ」も東劇にて再上映されている。
 これを機会に夕張市の黄色いハンカチが、愛と財政を取り戻すシンボルになってくれるよう願って止まない。

(戦わない戦隊 幻想戦隊レモネード隊長檸檬)

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