ビールのCMに出る女優といえば妊娠はタブー。ビールを妊婦が薦めるというのは、社会倫理に違反するためだ。
そのため松嶋も、当面は子作りに制約がかかる。今回の契約は、最低でも2年程度となるだろう。もし、CM契約期間中に妊娠すれば契約違反である。
契約書にもCM出演中の「禁妊娠」は明記され、仮に妊娠報道があった場合、事実か否かは別として、契約破棄となるケースも考えられる。
とりわけ7〜8月と本格的なビールシーズン前のCMキャラクターの妊娠は、メーカーにとっては命とり。絶対に禁じている。松嶋ぐらいの大物となると、いくら隠しても報道が先行し、メーカーとしてもCMを控えないといけなくなる。キャンペーンは台無しとなるため、松嶋もしばらくはきびしくバースコントロールをするとみられている。
過去に、ビールCMに出ていた香椎由宇が妊娠を隠し、問題視されたことがある。
'10年9月に、香椎は「妊娠5カ月」と発表した。3カ月程度で発表することが多い芸能界で、これは実に珍しいことだった。それ以前にいくつかの夕刊紙が「妊娠」を報じていたが、香椎は否定し続けている。
発表を延ばしたのは、キリン『のどごし生』のCMに出ていたためだ。夏にグッさんこと山口智充と香椎のバージョンが、派手にテレビスポットで宣伝された。そのため妊娠をひた隠しにしていたのだ。妊娠発表後の秋からはグッさんだけのバージョンに切り替えられた。
'03年にも騒動が起きている。夫の辻仁成とパリに住んでいた中山美穂の妊娠がわかってしまった。そのとき中山は、キリンビールのCMに出ていた。そこでスポンサーは、急きょ差し替えの措置を取り、中山はスポンサーに違約金を払ったという。
アルコールCM出演女優は、簡単に子作りすることは許されないのである。