松本は3年間、パニック障害、不眠症、うつ病の治療を続けながら実母の介護や育児をしていたといい、一部報道によると過去に自殺を図ったこともあったという。一方で妻に先立たれ、悲劇の夫と報道された松平だが、精神的に不安定な妻を自宅に残したままだったりと、結婚を危ぶむ声も一部では上がっていたという。
だが、ここで取り上げたいのは松本友里の死だけではない。実は、松本は新国劇出身の父と宝塚出身の母を持つサラブレッド。早くから芸能界を目指した少女の一人で、「花の84年組」と呼ばれた元アイドルだった。
彼女が通った堀越高校の同級生は錚々たるアイドルが顔を揃えているが、27人のクラスメートのうち、86年に自殺した岡田有希子、白血病でこの世を去った菊池陽子、そして急性骨髄性白血病で亡くなった本田美奈子と、なぜか色濃く「死」の臭いが漂っているのだ。中でも岡田有希子と松本友里は学生時代、大の親友で、ユッコの死は松本に相当の影響を与えたと考えられる。
アイドル豊作時代といわれ、同級生であり現役のアイドルである女の子たちを間近に見つめ、彼女たちは精神的に不安定になっていったのだろうか。
この3年D組出身である倉沢淳美、長山洋子、南野陽子、宮崎萬純、永瀬正敏らは、いま何を思うのだろう。ただの“連鎖”だけでは表現しきれない何かが、芸能界の闇には存在するのかもしれない。