そんなときに便利なのがモバイルバッテリーだ。最近では大容量タイプも発売されており、スマホの満充電数回分をカバーできるものもあるが、一方で、中国製の粗悪なバッテリーが流通していて事故が急増し、社会問題にもなっている。
独立行政法人『製品評価技術基盤機構(NITE)』によると、スマホなどに搭載されているリチウムイオンバッテリーによる事故は、2013年からの5年間で582件あり、そのうち7割で火災が発生しているという。
「特にモバイルバッテリーの事故が急増してます。モバイルバッテリーは衝撃に弱く、転倒した際にポケットに入れていたスマホが発火したという事故も報告されています。事故発生件数はこの5年で2倍以上に増加していて、NITEは製造事業者が確実な製品を購入するように呼び掛けています」(家電ジャーナリスト)
多発する事故を予防するため、今年2月1日からモバイルバッテリーがPSE法(電気用品安全法)の規制対象となる。今後はPSEマークの表示が義務化され、表示のない製品は販売できなくなる。
そんな中、PSEマークの入っていないバッテリーが爆安に売られ、ネット上でお祭り騒ぎになっている。
《モバイルバッテリーやっす! 何が起きてるん?》
《容量5000mAhタイプが2つで2000円。めちゃ安いな》
《20000mahで2800円という激安商品見つけたぞ》
など、各地で投げ売りされている商品の情報が乱れ飛んでいる。
「メーカーの在庫処分の真っ最中ですね。今後はPSEマークがなければ販売できませんので、今のうちに売りさばいてしまおうということでしょう。ただし、安いからといって適当な商品を購入するのは止めるべきかと。粗悪品はバッテリーが膨らんで爆発するなどの事故が報告されています。大手家電メーカー製であれば安心できるでしょう」(同・ジャーナリスト)
投げ売り商品の中には通常2000円するパナソニック製のモバイルバッテリーが400円という店もあるとか。購入予定している人には朗報だろう。