「誰かに構ってほしかった」
「アプリのスタンプをくれると言われた」
いずれも非行歴や補導歴のない“普通の子”だった。
また、自分の裸の画像をツイッター上に掲載した少女は、
「フォロワー数を増やしたかった」
「みんなにちやほやされたかった」
と、安易な気持ちから自撮り写真をアップしている。
自画撮りを巡って、送信相手から画像をネット上に拡散させると脅される事件も全国で起きている。
「ずっと野放し状態だったのが不思議なくらいです。なぜ、もっと早く手を打とうとしなかったのか」
とは、未成年少女の売春事情に詳しく、『少女たちの裏稼業』などの著作もある、ルポライターの石原行雄氏。
2月21日、東京都は全国初の「自画撮り」規制に向け、条例改正も含め検討に入った。
「ここ数年、女子中学生や女子高生が、SNSで知り合った男から裸の写真を要求される被害が続出している。そこで、未成年少女に自画撮りのわいせつ画像や動画を要求する行為自体も“児童ポルノ法違反”とする動きがあるのです」(全国紙社会部記者)
石原氏が続ける。
「私が取材した14歳の中学生も、ツイッターで30代の男性と出会い、上手くノセられて自分の性器を指で開いた画像を送ってしまった。もちろん、少女は個人情報が漏れないように裏垢(裏のアカウント)を使っていたのですが、男に本アドレスを調べ上げられ、本名から通っている学校名、さらに友達関係も知られてしまったのです」
結果、案の定「写真をバラ撒くぞ」と脅され、直接会うことを迫られたという。
「彼女の場合、自分の親に事の経緯を話し難を逃れたのですが、誰にも言えず泣き寝入りしている少女も多いのです」(同)
一方で問題なのは、自画撮りが援交の温床となっていることだ。彼女たちが自分の全裸をツイッターなどで公開するのは、それを見た男たちの反応を見たい興味本位の面もある。よって、味を占め自画撮りを売る少女も少なくない。
「まず、男との商談が成立すると、ネット上で使えるプリペイドカードやギフト券で支払いをさせるのです。そうやって小銭を稼ぎつつ、信頼できそうな常連には、直接会って援助交際を持ち掛けるわけです」(石橋氏)
この手のプリペイドカードには“認証番号”があり、それを教えてもらい打ち込めば、ネットで買い物ができる。自画撮りを買った男たちには現金の郵送先や振込先などを教える必要がなく、安全というわけだ。
「ツイッターなどで“JK”“JC”などと検索すれば、自画撮りヌードを売る少女たちが星の数ほどヒットする。ここ2〜3年でそんな投稿は増えるばかりです。もちろん、送らせる側を厳しく取り締まることも大事ですが、それが根本的な解決になるかどうか」(ネット事情に詳しいライター)
自撮りをして被害者になる? お金を払って加害者になる?
東京都は果たして未成年少女の「自画撮り」に対して、どのような規制で対応していくのか。