「鶴竜は若いころから相撲が上手かった。黙々と努力するタイプです。師匠の井筒さんが、『君にはもう教えることはない』と脱帽するほどで、とにかく飲み込みも早い。しかし、モンゴル人は運動能力が高いので大関は狙えるかなとは思っていたが、まさか角界を制覇するとは」(相撲関係者)
しかし、横綱の道をまい進するには少々不安な面もあるという。井筒部屋には有力なタニマチがおらず、強力なバックアップが不在だというのだ。
「井筒さんが一時期やる気を失い、部屋の力士はもちろん、タニマチも次々と去って行った。横綱にもなると、付け人は7〜8人が必要ですが、井筒部屋には鶴竜を含めて5人しか力士がいない。そもそも、大関のいる部屋が本人以外4人で、どうやって部屋を運営するのか不思議なぐらいでした。しかし、時津風一門で弟・寺尾の錣山部屋、一門の枠を超えて高砂部屋、春日山部屋からも付け人をレンタルして、何とか凌いだのです」(同)
だが、横綱が生まれた以上、さすがにタニマチがいなければ体面が保てない。
「白鵬や日馬富士などは有力なタニマチがついている。白鵬などは地方場所になると、女房子供を連れてホテル暮らしで、まるでメジャーリーガーのようです。鶴竜も、横綱にふさわしい化粧まわし、着物、早急に身に着けるブランド品をそろえないと恥をかくことになる。大変ですよ」
そんな中、モンゴル人力士のルーツ、旭天鵬(友綱部屋)が紹介するのではともっぱらだ。
「彼は、あの徳田虎雄氏に直談判してモンゴルへ人工関節を送ってもらったほどの交渉力、政治力を持っている。モンゴル人力士を裏で操るといわれる彼が何とかするはずです」(元力士)
これで相撲に集中できる!?