「本当に興行街の復活を目指すなら、吉本や松竹任せではダメ。どちらも“心配料”を抱えたままでの道頓堀なんですから」(地元・演芸評論家)
松竹が抱える懸念材料は観客動員だ。『角座』は、こけら落とし公演こそ満員御礼だったが、それが終わったとたんに急降下。平日は客席数(200)の半数にも満たない状態で、いきなりの苦戦を強いられている。
「最新の出演者もまずまずで、入場料も破格。話題性もあるはずなのにお客さんが入らない。劇場前には飲食店の有名どころが軒を連ねているのですが、そっちの方がよほど入りがいいんです。早く次の手を打つ必要があるでしょうね」(興行関係者)
吉本の『ZAZA』の場合は、劇場の位置づけに疑問の声が上がっている。
「若手の発表の場が一つでも多く欲しい吉本にしてみれば、進出は願ったりかなったり。しかし、今の若手のレベルを思うと、人気者を生み出すどころか底辺芸人の吹き溜まりになる可能性がある。場合によっては早期の撤退もあるかもしれません」(芸能記者)
粉モノグルメと外国人観光客に席巻され、興行街としての先行きが厳しい道頓堀。演芸の灯を消さないためにも、踏ん張りに期待したい。