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逆転判決なるか? 山梨キャンプ場殺害事件異例の結審後の弁論

 山梨県都留市のキャンプ場で2人を殺害、1人を死亡させたとして、殺人や傷害致死などの罪に問われている元建設会社社長・阿佐吉広被告(63)。一、二審ともに死刑となり、最高裁での上告審も昨年12月に結審。死刑確定か…と思いきや、驚くべき番狂わせが起こった。一度行われた弁論を、最高裁が10月に再開する決定を下したのである。
 「昨年12月の上告審弁論直前、被告の共犯とされる男性受刑者が仰天の新証言をしたのが、その理由です」(司法記者)

 そもそも、山梨キャンプ場殺人事件とはどんなものだったのか。
 「これまでの判決によれば、阿佐被告は都内や大阪などから浮浪者を集めて寮に住まわせ、工事現場等に派遣する仕事を行っていました。そして'00年、建設会社に派遣されていた男性3人が当て逃げ事件を起こしたことが阿佐被告の知るところとなり、元従業員らとともに事務所で暴力をふるい制裁を加え、キャンプ場に監禁して絞殺。また'97年には、寮でナイフを持ち暴れるなどの騒ぎを起こした労働者を、木刀で殴り死亡させたとされています」(社会部記者)

 一審の甲府地裁で阿佐被告は、'00年のキャンプ場での殺人について「殺害したのは知人の元暴力団組長だった」と無罪を主張。阿佐被告の長女も「母の日の贈り物を買いに行くために一緒にいた」と事件当日のアリバイを証言したが、死刑判決が下された。
 二審の東京高裁でも、阿佐被告は殺人について無罪を主張。また事件時、「殺害直前、阿佐被告をキャンプ場で見た」と述べていた当時のキャンプ場管理人が、これについて「ウソだった。検事から言わされた」と供述を一転。しかし一審同様、死刑となっていた。
 「二審の判決時には阿佐被告が『ウソばっかりじゃないか!』などと怒鳴ったため退廷させられ、被告不在のまま判決が言い渡されていました。そして最高裁では、共犯の男性受刑者が『被告は現場にいなかった』と、新証言を出してきたのです」(前出・司法記者)

 二審が死刑の場合、最高裁は弁論を一度開き、次は判決、という流れが一般的で、二度も弁論を開くのは異例のこと。果たして殺人罪が無罪へと転じる事になるか?

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