「ところが、その後は大物タレントに嫌われて干されたとか、新人マネージャーの不手際に足を引っ張られたなどの風評が飛び交い、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属しているものの、最近は表舞台から消えつつあった。一方で昨年、慶応大学大学院修士課程に合格したことから、政界進出が囁かれていたんです」(夕刊紙記者)
さらに10月、突如として「希望の塾」に入塾したことから政治家転身を問われたが、“勉強のため”と否定していた。しかし、それを小池氏本人が説得に乗り出すとなれば、脈は大ありだ。
「内田氏は、次の都議選では78歳の高齢ということで、他に道を譲ると言われている。その後継には、娘婿の内田直之千代田区議を擁立するともっぱらです。もしそこにエドが出馬となれば、小池VSドン内田の代理戦争として注目を浴びることは間違いない」(夕刊紙記者)
さて一方、東京都議会に一定の固まった議席が欲しいのは、大阪から全国制覇を目指す日本維新の会。
「維新は12月18日、東京で特別セミナー『維新塾』を開き、松井一郎代表(大阪府知事)らが講演を行う。その参加者の中から、都議選の候補者の擁立を検討するというのです」(府政担当記者)
これは小池新党とは一線を画した動きなのか。しかし、松井氏は9日の記者会見で、7人の区議が自民党を除名されたことについて、小池氏が7人らとともに地域政党を作る方向に動き出したと捉えるとし、「地域政党を作るということは、既存勢力と戦うと決意したということ。そこへ踏み込めば一度ゆっくり小池氏と話をさせてもらいたい」、「既得権益の打破に向けて、大阪での改革を東京でも実現する勢力ができれば日本中に改革ののろしが上がる」と語り、小池新党との連携を滲ませている。
加えて橋下徹前大阪市長(日本維新の会法律政策顧問)も、直近のツイッターで《小池さん新党つくるなら年内がタイムリミットです》とけしかけ、五輪会場移転問題で小池批判が出ていることについては、《1億円の減額だってすごいのに100億円以上はすごい。大山鳴動鼠一匹だってあぶりだせればすごい》と擁護の姿勢を見せる。
対して、小池氏は9日の会見で、区議除名に絡み小池氏自身への質問が出ると「どうするかは私が決めること」とだけ語り、表向きは慎重姿勢のままだ。しかし、前出の小池氏周辺関係者はこう言うのだ。
「松井氏の動きを見れば、11月初旬に官邸を訪れ、'25年開催予定の大阪万博やカジノ法案などをめぐり、昵懇の菅義偉官房長官らと何やら密談を交わしている。小池氏は新党の腹は固まっているが、そのあたりも見極めながら都議会自民党とどう対決するか、熟考に熟考を重ねているのです」
都議会の前哨戦として、来年2月5日には千代田区長選が行われる。石川雅己現職区長は小池氏の全面支援を旗印に続投宣言。一方、現職を引きずり降ろしたいドン内田氏は、候補者擁立を急ぐ。
それぞれの思惑を孕み、小池劇場は新たな幕を開けようとしている。