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ラミレス監督「私が変わらないといけない…」意味深発言と連敗の原因

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ラミレス監督

 令和元年、最も「奇策」を弄(ろう)する指揮官は、横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス監督(44)かもしれない。

 9番に野手を入れた変則打順は有名だが、17年のクライマックスシリーズ、日本シリーズで先発投手を救援マウンドに送って試合の主導権を奪い返した采配は、プロ野球OBの間でも評判になっている。そんなラミレス采配が“改元”した今季、空回りを続けている。

 「10連敗の後、連勝したんですが、そのまた、連敗のドロ沼(5月3日から)にはまってしまい…。DeNA戦を取材するメディアの人数が増え始めたのが気になります」(プロ野球解説者)

 「取材記者の人数が増えた」ということは、メディア各社も“最悪の事態”を念頭に置いているわけだ。シーズン途中での進退問題に発展しなければいいのだが…。

 前述のプロ野球解説者が、低迷するチーム事情をこう分析していた。

 「宮崎の打撃不振が大きい。ラミレス監督は宮崎の打順こそ下げましたが、スタメンからは外していません。宮崎に代わる好打の内野手もいませんので」

 内野手は不足気味のようだが、外野手は“飽和状態”だ。たとえば、ソトは内野手登録だが、守備に難があるため二塁ではなく、外野で起用されることが多い。その場合、神里か梶谷のいずれかを外さなければならない。かといって、宮崎に本来のアタリが出ていない以上、チームトップ・タイの打点を稼ぐソトは絶対に外せない。こうした内野手と外野手のアンバランスな人数構成を指して、こんな指摘も聞かれた。

 「外野手の筒香、梶谷は、もともと内野手でスタートした選手。打撃優先で外野にコンバートしたため、外野手の人数も増えていったんです」(ベテラン記者)

 ベイスターズは低迷していた時期が長い。その時代、結果を急ぐあまり、数年先を見越した「投手、捕手、内野手、外野手」のバランスを無視したドラフト指名を続け、そこに打撃優先のコンバートも重なった。そのツケが出たわけだ。

 こうした「負の遺産」について聞かされると、今季の低迷はラミレス監督のせいばかりではないことは分かる。ただ、昨季最終戦後の南場智子オーナーとのやり取りが、ちょっと気になる。

 ラミレス監督の続投は、昨季最終戦後に発表された。その最終戦に南場オーナーが駆け付け、直接、ラミレス監督に続投を要請したのだ。オーナーとの会談を経て、ラミレス監督が記者団の前に現れたのだが、こんな発言もしていた。「私自身が変わらないといけない」と…。

 通訳を介してだが、南場オーナーの励ましに感動したとも話していた。

 「昨季、ラミレス監督とコーチ陣の関係性がうまく行っていないように見えました。ラミレス監督はデータを重視しており、それを根拠に打順を変更したりしていました。コーチと意見が分かれたときは絶対に譲らない頑固な一面もあって…」(球界関係者)

 ラミレス監督は会談で、ワンマン采配に関して叱責されると思っていたよう。逆にオーナーから励まされ、コーチ陣からの進言にも耳を傾けなければならないと悟ったそうだ。それが「変わらなければならない」発言の意味だが、チームが低迷している今、コーチ陣がどんな進言をしているのか、懸念する声もないわけではない。試合中、ラミレス監督のそばにいるのは、通訳だけだ。

 コーチ陣は進言しても聞き入れてもらえないと思い、諦めてしまったのか…。

 ラミレス体制を支持するファンも多いだけに、前半戦の今のうちにチームを建て直すべきだろう。DeNAの敗因はグラウンドではなく、ベンチ内にあるのかもしれない。

(スポーツライター・飯山満)

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