同作は土日2日間で動員35万人、興収4億4500万円を記録。昨年公開され、最終興収14.6億円をあげた是枝監督の前作「三度目の殺人」の興収比190.9%。13年に公開され、是枝監督の作品で最高の最終興収32億円をあげた「そして父になる」の興収比142.1%を記録。
先行上映2日間を含む5日間では動員61万人、興収7億7000万円を記録。興収30億円超えが期待できる好スタートを切った。
「是枝監督が書き下ろした小説版は、発売からわずか10日で10万部を突破。海外での上映も続々と決まっているので、パルムドール受賞は是枝監督にかなりの“経済効果”をもたらしそうだ」(映画業界関係者)
しかし、受賞により、是枝監督は本来ならば巻き込まれなくてもいいような騒動に巻き込まれてしまった。
先月末、映画などの情報を扱う米の週刊誌「ハリウッド・リポーター」が「日本の首相が、パルムドール受賞監督をシカトしている」という記事を掲載。
また、仏のフィガロ紙も、安倍首相の祝福がなかったことを疑問視する記事を掲載していた。
この問題を受けて、 参院の文教科学委員会で、立憲民主党の神本美恵子議員が「政府は是枝監督を祝福しないのか」などと質問。
回答した林芳正文部科学大臣は、是枝監督を文科省に招いて祝福したいという意向を示した。
それを受けた是枝監督は、7日に自身のホームページでブログを更新。受賞直後からいくつかの団体や自治体から今回の受賞を顕彰したい、という問い合わせがあったというが、いままで「全てお断りさせて頂いております」と見解。
騒動は収束したが、是枝監督はとんだとばっちりを受けてしまったようだ。