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北海道震度7 迫りくる南海トラフ、首都直下型「巨大地震」Xデー②

活性化する中央構造線

「実は、当時は中央構造線ばかりではなく、環太平洋造山帯も活性化していた。太平洋の東側、中米のエルサルバドルで巨大地震のため、首都が壊滅する被害があった。歴史は繰り返すというが、日本もその真っ只中にいる」(前出・サイエンスライター)

 今年5月、ハワイのキラウエア火山が爆発的噴火をしてニュースになったが、太平洋プレートのプレッシャーは日本列島にも甚大な影響を及ぼすことになる。南海トラフ巨大地震などの発生の恐れは、日に日に高まるばかりなのだ。

 では、今後、最も大地震を警戒しないといけない危険地帯はどこか。
「今の時期、日本のどこで起きても不思議ではありませんが、歴史を振り返りつつ予測すると、首都直下大地震が一番先ではないでしょうか。もっとも、2011年3月11日に発生した東日本大震災で、日本列島は東の方へ大きく歪んでしまった。そのため、発生周期から見て、まだ先と予想される関東地震が早く来るかもしれないとする説もあります」(前出・渡辺氏)

 6月18日に発生した大阪北部地震は、中央構造線沿いで起こったものと考えられなくもない。そして、大阪北部地震の直前の6月17日、群馬県南部を震源とする地震があり、渋川市で震度5弱を観測した。震源の深さは約10㎞だった。
「これも中央構造線絡みの地震の可能性が高い。2年前の熊本地震以降、中央構造線は確実に活性化しています。首都圏は関東ローム層が分厚く堆積しているため、中央構造線がどこをどう通っているのか、まだよく分からないのが実情。東京のど真ん中を通って、太平洋に抜けているとする見方もあるほどです」(前出・サイエンスライター)

 こうしてみると、江戸末期に発生した直下型地震の安政江戸地震も、中央構造線が動いたと考えられ、再来のカウントダウンはすでに始まっている――そう見るべきだ。

 最後に島村氏がこう警鐘を鳴らす。
「日本は地震の少ない時期に高度経済成長を成し遂げたが、これからはそうはいきません。東京直下には太平洋プレート、フィリピン海プレートが交錯しているため、海溝型地震も起こりうるところです。そういう都市は世界的に見ても東京だけです。日本人は危ういところに住んでいることを肝に銘じるべき」
 地震大国・日本の宿命だ。

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