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桂文枝の上方落語協会会長続投で回避された「吉本vs松竹」(2)

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提供:週刊実話

 さらに大きな問題は、上方落語協会の後ろに控える吉本興業、松竹芸能の二大事務所の関係だ。
 「上方落語界では、“実力の松竹、人気の吉本”が一致した見方で、両社もそれに納得していた部分がありました。テレビや寄席中心の頃は、吉本も上方落語から一歩引いた形でバランスが取れていたんです」(『繁昌亭』関係者)

 しかし、'09年に落語専門の『繁昌亭』という定席ができたことで落語自体が注目され始め、客も一気に増え、状況は変わりつつあるという。
 「そうなると、『繁昌亭』を舞台に対抗意識が芽生えてくる。現協会では会長の文枝さんは吉本ですが、その他の役職には(桂)春之輔さんや次の会長の声もある(笑福亭)鶴瓶さんを中心に松竹系の名前が多い。以前はそれでよかった吉本も、『繁昌亭』がある今はそういうわけにはいかない。以前にも『繁昌亭』での出番の順や、人気者を出す出さない、テレビの仕事が多い者と芸格の高い者でどっちが上か芸人同士が喧嘩になったとか、いがみ合う場面が何度となくありましたからね」(同)

 松竹芸能関係者が言う。
 「『吉本がテレビの王様なら、こっちは寄席で天下取る!』なんてことは、古い人からよく聞かされてきましたよ。もちろん、メラメラの対抗意識は冗談半分のところもありますが、洒落や愛嬌では済まない部分があるのも事実。もっと言えば、一つ間違えれば本格的な協会の内部抗争にも発展しかねませんわな」

 協会は今回の副会長人事で、松竹系の噺家が多数を占める中、吉本興業の桂きん枝を新たに加えており、これもバランスに配慮した“文枝人事”との声がある。
 「そうした人事をやって皆を納得させられるのも、文枝さんであればこそ。辞められたら一門間の不満やら会社同士の争いまでが一気に表に出てくる可能性は高い。だから、ひとまず今回は続投しはったというのが大きい」(前出・興行師)

 以前に比べ、目に見えて落語に力を入れ始めたという吉本興業と、道頓堀『角座』を本拠に幾多の大御所を世に送り、上方落語を支えてきた自負のある松竹芸能。その間に立ち、多くの課題を前に続投する文枝会長。
 「これからは自分の芸を追求し、好きなことをやっていきたい」
 と周囲に語っているというが、その希望が叶うのは少し先になりそうだ。

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