審判が中東諸国寄りの判定を下す「中東の笛」問題で、国際ハンドボール連盟(IHF)は、アジア予選無効の見解を示し、前代未聞の再試合となったアジアハンドボール界。韓国に敗れ、後がなくなった日本代表にトンデモ計画が浮上した。
韓国とのアジア代表決定戦に臨んだ日本代表は、一進一退のシーソーゲームを展開。前半戦を14-11で折り返し、後半に望みをつないだ。ところが、後半立ち上がり立ち続けに3失点すると、流れは完全に韓国のペース。主将の中川善雄や末松誠、宮崎らのシュートはことごとくブロックされ、一時は最大6点差まで開いた。日本は怒とうの追い上げで2点差まで詰め寄るが、あと一歩及ばず。結局、25-28で敗れ、五輪行きの切符を逃した。
韓国に惜敗したジャパンだが、落ち込んでる暇はない。IHFが主催する世界最終予選(5月30日〜6月1日、開催地未定)に向け、再出発を図らねばならないからだ。しかも、次回はクロアチア、ロシア、アルジェリアの3カ国と対戦し、上位2チームに入らなければならない。韓国戦以上の厳しい戦いとなる。
世界最終予選を勝ち抜くためには日本代表に何が必要なのか。協会関係者の一人は、今回の試合を「(3点差は)わずかなミス」と指摘した上で次のように語る。「もっと日本人の特徴を生かしたプレーをしないと。それこそ走りながら考えるじゃないですけど、オシム流を導入するべき。リスクを背負うことを恐れないで、骨に染みるくらい走らないと」とサッカー日本代表の前監督であるイビチャ・オシム流の戦略を提案した。
今回は惜しくも北京の切符を逃したハンドボール日本代表。だが、次の目標がはっきりした以上休んでいる暇はない。