韓国の大統領府関係者がこう語る。
「CIAが金正恩の暗殺計画を極秘に進めているのは、事実です。ただ、現時点(4月14日)では弾道ミサイルが発射され、グアムやハワイ、西海岸を少しでも狙った場合に、最終判断が下されると言われている。仮に公海上にミサイルが着弾しなかった場合は、暗殺計画に先駆けて北朝鮮への空爆を開始する予定なのです」
この関係者によれば、弾道ミサイルが日米韓いずれかの領海、もしくは領土に着弾した場合には、米韓が北朝鮮に最終勧告を行い、空爆計画に移るという。その際には在韓米軍基地や空母からF22戦闘機、ステルス型爆撃機が飛び立ち、北朝鮮の元山にある秘密基地や寧辺の核施設、舞水端里のミサイル基地などを破壊し尽くすというのである。
さらに、暗殺計画にゴーサインが出た場合には、輸送機などから次々に米兵や韓国兵が北朝鮮領内に降下し、敵兵を殲滅。同時に同国内に潜入していた諜報員が秘密基地や地下シェルター内を捜索し、金正恩第一書記の抹殺が行動に移されることになるのだ。
「その際、日本の自衛隊は日本海にイージス艦を配備。習志野や朝霞駐屯地、防衛省に配備した地対空誘導弾パトリオット(PAC3)などで、迎撃態勢を整えるとともに、米韓の給油や在日米軍基地などの後方支援にあたることになるのです」(前出・防衛省関係者)
ただ、やっかいなのは北朝鮮側が「空爆」と「暗殺計画」をすでに察知しているという点にある。そのため、この“報復戦”の際には、恐ろしいシナリオも想定されているのだ。前出の軍事ジャーナリストが言う。
「北朝鮮は、過去2度にわたるプルトニウム型核実験を行い、核爆弾をミサイル搭載できるほど小型化させたと見られている。そこで、米韓による空爆や局地戦が行われた際には、破れかぶれで核ミサイルを撃ち込んでくる可能性が高いのです。米軍はスパイ衛星でこれを補足。発射前に先制攻撃を仕掛けて殲滅すると豪語しているが、これが失敗すれば、日米韓のいずれかに核ミサイルが撃ち込まれることになる。距離的にも日韓が危険に晒される可能性が最も高いのです」
ちなみに、北朝鮮『労働新聞』(4月10日付)は、論説記事で「日本が米国と足並みを揃えれば、1940年代の核の惨禍とは比べ物にならない災難を被る」と恐ろしい指摘をしたが、これが現実のものとならない保証はどこにもない。