起訴され、6月30日に代理人の弁護士から保釈申請が出されたが、認められたのは7月3日になってから。全てを認め、暴力団からの入手ルートまで供述しているASKA被告だが、3日間も掛かってしまったのは、ASKA被告の体調問題が大きな理由だったようだ。常習していた覚醒剤が、身体から抜けきっていなかったことが考えられる。
3日の11時半には保釈されるという旨の情報が流れたが、実際にASKA被告が湾岸署を出てきたのはそれから5時間後の16時53分。湾岸署前には、心配する多くのファンと取材のマスコミが集まっていた。保釈の際にマスコミからは、「いまの心境は?」などの質問が投げかけられたが、ASKA被告深々と一礼しただけで、無言のまま迎えのワゴン車の乗り込んだ。
そこからは、ASKA被告の乗ったワゴン車とマスコミのカーチェイス。空からはヘリが追跡し、地上ではバイクが追う。そして、ASKA被告を乗せたワゴン車は、東京六本木の東京ミッドダウンの駐車場に消えた。そして、翌日に千葉県内の病院に入院。警察署前で言葉を発することができなかったのは、話せなかったからだ。真っ直ぐに歩いて、お辞儀するのが精一杯だった。
「話すことが出来ない状況だったようですよ。合計3回も逮捕されたが、最初に逮捕されたときは、病院に緊急搬送されたぐらいだからね。かなりの常習者だった。保釈の日も歩けるかが問題になっていたそうですから。とてもしゃべれる状況じゃなかった」(女性週刊誌記者)
歌手の酒井法子(43)も元俳優の押尾学受刑者(36)も警察署前で謝罪したのに、ASKA被告は何も話すことが出来なかった。それだけ深く、覚醒剤にハマっていたのだろう。そして、問題はこれからの治療だ。
自宅から覚醒剤を炙って吸入するパイプが見つかっていることから、ASKA被告は、注射ではなく吸引して覚醒剤を使用していたことが明らかになっている。そこで医師は、ASKA被告に炙って吸入しても害にならない“気化する結晶”を吸引させる。偽薬物で治療するという方法だ。いくら吸っても「覚醒剤は効かない」という意識を、頭と体に教え込んでいくのだという。
いきなり覚醒剤から切り離さない治療方法だが、成功例も多くあるという。治療はまだ始まったばかり。家族やファンが待つ元のASKAに戻れる日は、いつになるのだろうか。