大阪・ミナミで大手コスプレバーが摘発され、その波紋が業界に広がっている。
7月25日、大阪府警南署に風営法違反(無許可営業)の疑いで逮捕されたのは、大阪市中央区宗右衛門町のカラオケバー『ひみつの集会所 カルテット』の経営者ら2人。容疑は、飲食店の許可しかないのに女性従業員を客の隣に座らせるなどの、接客行為をさせていたというものだ。
容疑者の男(39)は取り調べに対し「接客をしないと売り上げが上がらなかった」と容疑を認めているという。
「ナスカは2007年あたりから既存のメイドカフェやコスプレ喫茶を次々買収して大きくなった。しかし、ブームがやや下火になり、店を増やしすぎたこともあって経営状態が悪化。そのため接客行為にまでエスカレートしたようです」(同)
ただし、『カルテット』の接客行為は、以前から有名だったという。日本橋のあるメイド喫茶経営者がこう語る。
「あそこは接客をさせていたというよりも、黙認の状態だったイメージが強い。客の隣につくことは女の子の間では有名な話でしたからね。そんな感じやから、シフトが終わった後のアフターもほとんどの子がOK。客もそれが目的やったりするから、そら人気になりますよ」
そんな中、警察に接客行為についてタレコミが入り、2月には容疑者が「以後、接客行為はしない」旨の誓約書まで書かされていたというが、一向に改善される気配がないため南署が摘発に踏み切ったという。
しかし、今回の動きの背景には、こんな見方もある。
「ミナミやキタの盛り場に店を構えるコスプレ店の中には、ノーパンやら過激なサービスをするところが増えている。その見せしめの意味もあったんでしょう。今後、大阪はカジノやら万博誘致でますます取り締まりはきつくなる。まっとうなコスプレ店の需要もまだあるんやから、あまり下手なことはせんでほしいわ」(前出・メイド喫茶経営者)
“接客行為はしない”旨の誓約書を反故にされた南署のメンツもあったに違いない。