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現役力士“コロナ犠牲”激震…それでも屈強な日本相撲協会のフトコロ事情

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提供:週刊実話

 角界に激震が走った。新型コロナウイルスに感染し、入院していた高田川部屋に所属する三段目の勝武士が5月13日、肺炎による多臓器不全のため都内の病院で亡くなった。

「新型コロナウイルスに感染した力士が亡くなったのは初めてであり、28歳という若さも衝撃でした。勝武士は、昨年2月に行われたNHK福祉大相撲で、所作や禁じ手などをユーモアを交えて実演する“しょっきり”を披露し、会場を沸かせていました」(スポーツ紙記者)

 コロナ禍を受け、日本相撲協会は5月4日、初日を2週間延期していた夏場所の中止を発表。さらに7月の名古屋場所も会場を東京の両国国技館に移して無観客で開催することや、10月の秋巡業も中止すると明かした。3月の春場所も無観客だったため、3場所連続してファンをシャットアウトせざるを得なくなった。

 苦渋の決断に至った理由について、八角理事長(元横綱北勝海)は言う。

「ファンの皆様並びに関係者の皆様の健康と安全を確保するため」

 本場所が中止されるのは、空襲被害で会場が確保できなかった終戦直後の1946年夏場所と、八百長問題で揺れ動いた2009年春場所に次いで3回目。今回は前後の場所も無観客なため、影響は計り知れない。

「感染した現役力士が亡くなるという事態を防ぐことができなかった協会は、懐事情を気にしている場合ではないでしょう。とはいえ、この半年間で入ってくるのはNHKからの春、名古屋場所の2場所分の放送権料の10億円だけ。春場所、名古屋場所の入場料などがそれぞれ10億円、夏場所が15億円、これに春巡業、秋巡業の分を加えるとざっと40億円もの大金が消えたことになります」(相撲ライター)

 3月に公表された相撲協会の2019年(令和元年)の収支は、3億1000万円の黒字だった。しかし、このコロナ禍のおかげで向こう13年分のもうけが吹っ飛び、今年は早くも大赤字が確定してしまったのだ。

 このため、一部では年6回、場所ごとに支給されている、力士1人あたり11万5000円の力士養成費の削減や、十両以上の関取たちに支給されている給与の見直しが行われるのではないか不安視されている。

 ところが、協会首脳には全く動じたところがない。それもそのはず。相撲協会はスポーツ界切っての大金持ちなのだ。

「相撲協会は昔から堅実な運営で定評があり、3月時点で着々と積み立ててきた財産が約379億6000万円もあるのです。40億円や50億円の赤字が出たってビクともしません。協会首脳は、『他のスポーツがつぶれても、ウチだけは大丈夫だ』と胸を張っていますよ」(教会関係者)

 今となっては悔やんでも悔やみきれないだろうが、その余裕をコロナ対策費を通じて、若い力士の命を失わぬようにできなかったのだろうかと思わずにはいられない…。

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