デビュー当時からの熱狂的ファンである本誌記者は、取材名目で会場に潜入し、約21年ぶりにファンの前に姿を現す桜田本人と会えるのを楽しみにしていた。
ところが、同イベントはマスコミを完全シャットアウトするというのだ。
それでも諦めきれなかった本誌記者は、定員400人足らずというプラチナチケットを入手すべく奔走。結局、ネットオークションで12万円で落札した…。
こうして無事(?)会場に潜入することができたが、集まったのは熱狂的ファンばかり。期待を通り越して観客のほうも緊張し、誰も口を開こうとしない。
そんな張り詰めた緊張感がピークに達したそのとき、聞き覚えのあるイントロが流れ出し、『LADY』を歌いながら桜田淳子がステージに登場したのである。
我々の前に姿を現した女神の容姿は、アイドル時代そのまま。育ての親のサンミュージック・相澤秀禎会長の葬儀の際には「激太り」と報じられたが、わずか半年で神々しいまでの美貌を取り戻していたのだ。
しかし、最初は緊張のあまり歌声は震え、音程も微妙にズレていた。それでも気丈に『追いかけてヨコハマ』『しあわせ芝居』を歌い上げ、ため息をついたところで満面の笑みに。
「みなさま、お久し振りでした」
固唾を飲んで見守っていた観客から大きな拍手がわき起こり、「おかえり〜!」という声援が飛ぶ。
その後、秘蔵写真やレコードジャケットを見ながら昔を振り返るコーナーでは、ゲストで事務所の後輩でもある太川陽介(54)と息の合ったトークを展開。本格復帰を持ちかけられると、やんわり否定する場面も。
イベント後半にも4曲を熱唱し、最後はまさかの握手会。はるばるブラジルから来たというファンや、いきなり名刺を差し出した大手の銀行員などにも笑顔で応対し、一夜限りの復活イベントは大成功に終わった。
ちなみに、取材ではないので、本紙記者のチケット代はもちろん自腹だった…。くっくくっく〜(泣)。