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スクープ告発第2弾 忘年会・新年会に横行する食材使い回し カニ、ホッケ、から揚げ、ラーメン、枝豆… “残飯”調理の宴会厨房裏をバラす!〜ジャーナリスト・吾妻博勝〜(4)

 ある中華料理店チェーンの経営陣の一人が、自信たっぷりに言う。
 「うちに限って、使い回しなんて、あるわけがない。そんなことがあったら、その店の店長は即刻クビ。使い回しの事実を押さえているなら教えてくれ!」

 それに対し、東北地方の某店長はこう反発する。
 「上の連中は、いかに儲けを上げるか、銭の勘定ばかり。連中のご機嫌取りに、ほとんどの店長が媚を売っている。使い回しなんて、しょっちゅう。客にバレるかどうか、これはゲーム並みの楽しさスリルがある」

 何を使い回しにするかというと、売れ行きダントツのラーメンだという。だが麺そのものではなく、すすり残しのスープである。
 「本部から出来合いのスープがポリタンクで届けられる。そのまま使えるものだが、しかし中には、『大阪で食べたときは味が薄すぎてマズかった。俺は濃いのが好きだ。なんとかならないか?』と言ってくる客がいる。それで塩、醤油を少々、化学調味料、蛋白加水分解物はたっぷり入れてやる。東北人は濃い味に慣れているから、これくらいやらないと納得してくれない」

 しかし、それだけではスープの使い回しにはならない。その先はというと−−。
 「底の部分に網があるボールで食べカスを取り、流れ落ちたスープだけ取り置きする。それを繰り返して量が溜まったら、沸騰させて次の客に使う。裏を知ったら仰天するだろうが、客は『こりゃ旨い』と言ってくれる。そこにゲームらしい楽しさがある。残りスープほど客が満足してくれる。だから使い回しをやめる理由は何もない。沸騰するから雑菌は死んじゃうしね」
 前号で取り上げた、都内のテキヤ系ラーメン屋台の手法と大差ないスープの使い回しである。

 ところで、店長の話に出た「蛋白加水分解物」が何かというと、ラーメンのウマ味、コク味を安上がりに演出できるアミノ酸系調味料のこと。
 クズ肉、ブタ・ニワトリの骨、雑魚、大豆油を絞った残りカスなどを塩酸でドロドロに分解し、それをアルカリ性物質で中和すると蛋白加水分解物が出来上がる。多くの加工食品に使われているが、しかし添加物扱いではなく、食品の一つとして使用できる。

 ところが、それは安全性に問題がある。モノクロロプロパンジオール、ジクロロプロパノールなど、ややこしい名の有機塩素化合物が製造過程で生成され、それに発ガン性があることが判明。そのため、食品加工業界は使用量を「1ppm以下」と自主規制を敷いているという。
 だが外食産業に自主規制はなく、特にスープのコク味を売り物にするラーメン店ほど使い放題だ。それが化学調味料との抱き合わせだから、麻薬並みのラーメン中毒になってしまう。
 食べて30分〜1時間後、顔面がほてり、首のあたりにポカッ、ポカッと心地よさそうな熱さを感じるのは、蛋白加水分解物が原因。胃腸が弱ければ、下痢でトイレに駆け込むことになる。

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