-
社会 2011年08月17日 15時30分
児童虐待が子供とその成長に与える影響 -歪む人生観-
子育てにおける虐待が問題になっている。虐待をするのは約6割が実母、2割が実父である。厚生労働省の調査によると、虐待を受けた子どもは将来、成人後も大きな影響を受けるという。 厚生労働省の「男女の生活と意識に関する調査」によると、初めて初体験の感想では、虐待経験のない人は「うれしかった」が半数近く。対して虐待経験のある人は「うれしかった」は約3分の1程度で、否定的な感想が27.9%。 それだけではない。リストカットなど自傷行為については、虐待経験のある人は虐待経験がない人に比べて5〜6倍も多い。あまり知られていないことだが、現代の中高生の10人に1人は自傷行為をやっているのだ。 児童虐待は近年になって注目されるようになった。近年になって公共機関やメディアが注目されるようになったからで、実は昔からあったともいわれているが、ハッキリとしたことはわからない。どちらにせよ、児童虐待がその児童の将来に大きな傷となることは間違いないようだ。 児童虐待をする親は多くの場合「しつけのため」「教育の一環」という言葉を使う。例えば身体的虐待は、子どもが重傷や死にいたるような体罰や暴力。「しつけのため」といってほとんど食事を与えないということもある。これらは決して「しつけ」でも「教育」でもあるまい。 では、どういった親が虐待をする傾向が強いのかというと、富裕層よりも貧困層が圧倒的に多い。ある調査では虐待をする親の約半数が貧困層である。また、親の学歴は中卒、高校中退が全体の約4割を占め、大卒の親による虐待はほんの数パーセントと少ない。 なぜ虐待をしてしまうかというと、生活していくうえでのストレスや、子どもに愛情を感じない、アルコール依存症、親自身にも虐待を受けて育った経験がある、等だ。 児童虐待は、その子どもに大変大きな悪影響を及ぼすので、自覚のある親は相談機関に行ってほしい。また、児童虐待を発見した人は児童相談所や役所の担当窓口に通告する義務があるとのこと。少しでも児童虐待が少なくなることを願ってやまない。(巨椋修(おぐらおさむ)・山口敏太郎事務所)
-
ミステリー 2011年08月17日 15時30分
地方に伝わる海洋奇談
海は、海辺で暮らす人々にとって、生活の糧を与えてくれる大切な場所である。一見、穏やかに佇む海も、突如一変して牙を剥き、人々に襲い掛かることがある。幾多の哀歓を重ね形成されてきた海への畏敬の念は、長く語り継がれる伝説を生む。 伊豆大島の泉津村。海難法師の伝説が残るこの村では、毎年1月24日の夜になるといつもより厳重な戸締りをする。明かりを外に漏らさないようにして、物音を立てずに一夜をやり過ごすのだ。 昔、村人たちは酷薄な悪代官に苦しめられていた。ある時、業を煮やした若者達25人が相談の末、悪代官を殺すことを決意し、暴風雨に紛れて決行した。そして造った丸木舟に乗り込み、島から逃亡した。ところが、どの島へ行ってもかくまってもらえなかった。全ての村が、かかわりあうことを拒んだのだ。皆のためを思い、決死の覚悟で挑んだ彼らの思いは如何程だったであろうか。疲労と喪失感に打ちひしがれた彼らは、ただ、荒れ狂う波間を漂流するしか術はなく、やがて丸木舟は転覆し海の藻屑と消えた。以来、1月24日になると丸木舟に乗った彼らが、五色の旗を翻し島々を巡るという。 また昔、志摩の海女は海底へと潜っていくと、自分と瓜二つの海女に遭遇したという。気味の悪い笑みを浮かべ近付いてきて、アワビ等をくれ、手を引いて海底深く潜ろうとする。アワビがたくさんいるのかとついて行くと、息が続かず溺れてしまう。必死の思いで手を振りほどき海上へ浮上しても、辺りに人影はない。ところが、潜るとどこからともなく現れ近付いて来る。 それは、共潜(ともかつぎ)と呼ばれる妖怪で、一人の海女が遭遇すると、全ての海女も数日海に潜るのを控え、共潜が去るのを待ったという。(七海かりん/山口敏太郎事務所)画像は「絵本百物語」より、同じく海に出る「船幽霊」の図。
-
トレンド 2011年08月17日 15時30分
「自分では使えない」釈由美子の公式アプリ
Amebaの芸能人ブログが、またもアプリ化された。今度は釈由美子。iPhone/iPad向けのアプリである。 機能的にはいわゆる「芸能人アプリ」のもの。ブログと連携して記事や写真が見られるというアレだ。「美の秘密」を教えてくれる「秘密..」がオリジナル機能として備わっている。 釈由美子本人はアプリ化されて、さぞご満悦…と思いきや、「私はやっぱり ちんぷんかんぷんなので」とよくわかっていないご様子。「私は、Androidっていう方なんだってー」と、実は自分のアプリが使えないことをぶっちゃけてしまった。天然キャラの釈由美子らしいエピソードである…。(谷りんご)▼釈由美子のオフィシャルアプリ。http://itunes.apple.com/jp/app/id437138345
-
-
芸能 2011年08月17日 11時45分
高岡蒼甫がブログで謝罪したウラで… 芸能界の大物社長に土下座
自身のツイッターで韓流に傾倒するフジテレビを批判し所属事務所をクビになった俳優の高岡蒼甫。事務所をクビになってもツイッターやブログで持論を展開していたものの、今月10日に一連の騒動についてブログで「社会人として、発言に対する配慮にかけていたことを深く反省し、お詫び申し上げます」と突如謝罪したが、その理由について今週発売の「週刊文春」(文藝春秋)が報じている。 高岡は米・NY滞在中の7月23日にツイッターでフジテレビを批判し、28日に事務所をクビになり、今月5日に帰国したが、同誌によると、断れない芸能界の大物社長に呼び戻されたために当初の帰国予定を1週間早めて今月5日に帰国。 都内の飲食店に呼び出された高岡は大物社長の部下や、妻で女優の宮崎あおいの事務所関係者も集まった中、その大物社長からそれまでのブログやツイートを消すことを要求されたものの突っぱね、妥協案としてブログに謝罪文を掲載することを渋々承諾したが、大物社長から「今後どうなってもいいのか」、「謝りかたというものを知らないのか?」などと一喝され、最後には高岡が土下座をしながら「申し訳ありません」と謝罪したという。 「その大物社長は迷惑を被った複数の関係者から事態を収めるように頼まれ、自ら出向いて高岡を諭した。それで事が収まったかと思いきや、高岡はブログで謝罪した後も持論を展開し続けているので、このままだと済まされないだろう。宮崎はまったく離婚する気がないようだが、宮崎の所属事務所は今後への悪影響を考え、根強く離婚するように説得していて、さすがに宮崎も暴走気味の夫にあきれかえり離婚に向けて少しずつ傾いているようだ」(芸能プロ関係者) どうやら、高岡は芸能界の“圧力”に屈しないようだが、このままだと妻も仕事も失いそうだ。
-
芸能 2011年08月17日 11時45分
“よしもとテーマパーク”へ“いらっしゃ〜い” 芸人プロデュースの「たむけんランド」は成功なるか
お笑いタレントであり、実業家の側面も持つ「たむけん」ことたむらけんじが、兵庫県淡路島に大規模レジャーランド「たむけんランド(仮称)」を建設するために動いている事が8月15日にわかった。昨年より月に一回、多い時には毎週現地入りして検討を重ね、計画は年内にも本格始動する予定だという。地元自治体や経済界とも親交を深め、また世界的人気キャラクター「フィリックス・ザ・キャット」の原作者ドン・オリオロ氏の協力も得て、「ディズニーランドのシンデレラ城にも負けない目玉を作りたい」とその熱意を露わにした。 たむらけんじは「炭火焼肉たむら」を初めとした副業の店舗経営を鋭意的に行っており、そのいずれもが人気店となり成功するという、芸能界でも屈指の『副業成功者』。この経営の手腕を活かしてレジャーランドの計画に名乗りを上げたらしいが、周囲からは早くも「本当に大丈夫なのか!?」と疑問視する声が上がっている。 「何せ相手は大型のレジャーランドです。単純に一店舗を経営するのとは訳が違います。しかも、地方公共団体や第3セクターが作る観光レジャー施設は、概して箱は立派でも中身が伴わず、結果として経営不振に陥るケースが多い。実業家でもあるたむけんの経営力と、関西では強いネームバリューを活かして外の風を入れているのでしょうが、それもどこまで使えるか不安は尽きません」(芸能ジャーナリスト) だが、今回の「たむけんランド」計画は、実は大きな別の計画の準備段階だとする説があるのだ。 関西のマスコミの間で以前から囁かれている話で、芸人プロデュースによる“吉本テーマパーク”の構想があるのだという。『お台場合衆国』などにあるテレビ局の夏場のイベントを大規模にしたようなもので、様々な人気芸人やお笑いコンビがプロデュースするアトラクションや施設を造るというもの。こちらは大阪府の公有地を払い下げて誘致する計画で、先の「たむけんランド」はそのテストケースに近いものだという。ただし、この“芸人テーマパーク”構想は地元の反対と、大阪府の財政状況もあって頓挫しているという。 「皆、かつてのフェスティバルゲート等を初めとした第3セクターの失敗例を数多く見てきていますからね。UFJも経営に苦労を重ねていますし、いくら吉本のお笑い芸人がプロデュースすると言っても、即座に首を縦に振る人はそういないでしょう」(前述のジャーナリスト氏) 「たむけんランド」はオリオロ氏の繋がりから「サンダーバード」や「トッポ・ジージョ」といった往年の人気キャラクターとのコラボレーションし、ワールドワイドなパークを目指しているという。たむけん曰く「どんな人でも、入った瞬間に楽しくなる場を作りたい」とのことだが、果たしてどうなるだろうか。
-
-
芸能 2011年08月17日 11時45分
渡辺謙、男はとんまなロマンチスト…菊地凛子と映画『シャンハイ』舞台あいさつ
俳優の渡辺謙(51)、女優の菊地凛子(30)が16日、都内で開催された、米中合作映画『シャンハイ』の特別試写会に登場。スウェーデンのミカエル・ハフストローム監督(51)と共に、舞台あいさつを行った。 『シャンハイ』は、1941年の上海を舞台にした映画。渡辺は日本海軍の諜報部員を、菊地は物語のカギを握る謎の日本人女性を演じる。20日から全国公開。 登壇した渡辺は、自身が演じるタナカ大佐を「あんまりこういう奴が家の中にいてほしくないでしょうね」と紹介した。役作りにあたっては、当時のエリート将校が外国に駐留してキャリアを積んだことをかんがみ、監督と相談し、タナカ大佐はイギリス留学経験ありの設定にしたという。渡辺は、役作りのため、クイーンズ・イングリッシュを一から勉強し直した逸話を明かした。 また、劇中に渡辺の「男はロマンチストだ」とのせりふが登場するというが、渡辺自身の評価は「ロマンチックからほど遠い男(=タナカ大佐)がしゃべるところに一つの妙技があるのかな」。しかし、現実の男については、「けっこう、とんまな生き物ですから」「いろんなことに幻想を抱いたり、妄想したり、そういうロマンチストはたくさんいると思います。僕もその1人です」と笑った。 一方、渡辺とは初共演となった菊地は、渡辺の印象を「でっかくて大きい人」「世界を舞台にしている方」と語り、いろいろな方向からさまざまなアイデアを持ってトライする渡辺の姿勢から学び、「『シャンハイ』のあとの作品に生かされた」と振り返った。 同作品の初リリースとなった中国ではすでに公開が始まっており、ミカエル・ハフストローム監督は、中国の観客にも伝わったというヒューマン・ドラマの部分を見てほしい、とファンにあいさつをした。(竹内みちまろ)
-
芸能 2011年08月17日 11時45分
武田鉄矢&浅野温子 あの伝説のドラマが舞台で再び…「僕は死にましぇ〜ん!」
1991年にフジテレビで放送された伝説のドラマ、「101回目のプロポーズ」が来年3月に福岡・博多座で舞台化されることがわかった。主演はドラマと同じく武田鉄矢と浅野温子。なんと今回の舞台では江戸時代の設定、下級武士とその美しい妻の物語に形を変えるという。 「101回目のプロポーズ」で話題となったのは武田鉄矢が、ダンプカーの前に飛び出し「僕は死にましぇ〜ん!」とのセリフ。今回、時代劇の設定なので、この場面がどんな形で再現されるのか注目を集める。 主演の武田鉄也は、福岡市博多区出身。大学時代に海援隊でデビュー。「母に捧げるバラード」で紅白歌合戦に出場した。その後、俳優としても活躍、代表作に『幸福の黄色いハンカチ』『3年B組金八先生』などがある。一方の浅野温子は、東京都大田区出身。モデルを経て、その後、女優として、映画『スローなブギにしてくれ』や80年代後半には多くのドラマに出演、浅野ゆう子とともに、“W浅野”としてトレンディードラマ全盛の時代を支えた。
-
スポーツ 2011年08月17日 11時45分
阪神・金本知憲が刑事告訴された!
プロ野球、阪神タイガースの金本知憲外野手(43)が、金銭トラブルで刑事告訴されていたことを一部週刊誌が報じている。 金本は07年に1億3000万円を出資して、知人男性とともに、投資ファンドを設立した。しかし、その後、トラブルとなり、知人男性は09年1月に金本と金本の別の知人に呼び出され、そこで長時間監禁されたという。さらに、出資ではなく貸金だったことにする書類にサインするよう強いられたという。また、金本は別のトラブルも抱えていたと指摘されている。 これに対し、金本は球団を通し、「事実無根」を主張、また、「不当な刑事告訴」との報告を受けているとの報道も。今後、法的な措置を含めて対応を考えていくという。
-
スポーツ 2011年08月17日 11時45分
来春松井対イチローが実現! 渦中の「松井の去就」を決めるのは、あの人?
アスレチックスが来年3月、公式戦開幕ゲームを日本で開催する方向で調整に入った。対戦チームはマリナーズ。ゴジラ松井とイチロー(37)の直接対決は、ドリームカードである。しかし、ウェーバー公示を通過しており、来季、アスレチックスのユニフォームを来ているか否か、微妙な立場にある。ドリームカードは、本当に実現するのか−−。 松井秀喜外野手(37)を巡るトレード騒動の発信源は、スポーツ専門局ESPNの記者によるツイッター。「ウェーバーをクリアした選手のなかに、ヒデキ・マツイが含まれている」と“暴露”のだ。オーナーのルイス・ウルフ氏やメルビン監督代行などが「放出できない選手」と各メディアにコメントしたが、補強・育成部門を担当するビリー・ビーンGM、デービット・フォーストGM補佐は一連の報道を否定しなかった。 「相手球団の出方次第とは言えませんね、そのところは…。でも、松井のトレードが1つのビジネスと考えたら、主導権はアスレチックスが握っているので、本当に松井を欲しいと思っている球団があるとしても、安易に交渉を持ち掛けられません」(米国メディア陣の1人) 現地の日米両メディア陣に聞いた限りでは、その可能性は五分五分。アスレチックスは首位に14.5ゲーム差をつけられ、プレーオフ進出は絶望的である。そうなると、実績の高いベテランを放出し、来季に向け、若手中心のチーム作りに着手したとしても、決しておかしな話ではない。しかし、松井の後半戦の打率は、30球団トップの4割2分3厘。メルビン監督代行が「松井を中軸に据えた現状を壊したくない」と訴えるのも当然のことだ。また、松井は6日のレイズ戦で左翼守備に入っており、指名打者制のない『ナ・リーグ』の各スカウトも熱視線を送っていた。 「アスレチックスは優勝の可能性が消えたら、同時に主力選手を売って、来年に備えるチームです。今回、松井がウェーバーに掛けられたのは、恒例行事みたいなもの。松井以外のアスレチックスの選手もウェーバーに掛けられていましたよ」(前出・同) メジャーでは8月以降のトレードはウェーバー(所属球団が選手の保有権を解除する旨を知らせる)にかけられた選手のみが対象となる。その対象選手を獲得したいと思う球団はウェーバー公示されている3日間に、申請手続きが出来る。1人の選手に対し、複数球団が獲得に名乗りを上げた場合は下位チームに優先権が生まれる。獲得に名乗りを挙げる球団が現れなかった場合だが、その選手と在籍球団の契約内容によって異なってくる。松井のように引き続き、所属球団がプレーできる選手もいれば、マイナー降格となる選手もいる。 一般論として、この時期にウェーバー公示される場合、特定球団とのトレードが内々にまとまっていて、所属球団は他28球団に対し、「獲得の申請は行わないでくれ」と“根回し”をする。 この時期にトレードや補強に熱心なのは優勝争いを繰り広げているチームである。8月末まで支配下登録しなければ、プレーオフに出場させることは出来ないルールになっている。 しかし、ビリー・ビーンGMによるこの時期のウェーバー公示は、特定球団とのトレードもまとまっていないケースの方が圧倒的に多い。つまり、「ウチは松井を出す準備を整えたよ。交換要員は誰?」と、上位チームを“牽制”しているのである。松井に興味を示しているとされる球団は、報じられただけでも、レンジャーズ、タイガース、カージナルス、ジャイアンツ、ヤンキース、レッドソックス、エンゼルス、ロッキーズとかなり多い。 「この時期のウェーバー公示の制度を利用したビーンGMの手法は、他球団が知らないはずがありません。たとえばの話、ビーンGMが無名の若手投手2人との交換トレードで、松井の放出を容認できるのかどうか、分かりません。それ相応の交換要員を出さなければ応じない可能性だってあります。主導権をビーンGMに握られたトレード商談になるので、相手球団は手を出しにくい」(前出・同) 現在、松井はサンフランシスコ郊外に自宅を構えており、『生活環境』について、こんな情報も交錯している。 「松井夫人は社交家ではないと聞いています。日本人サークルというか、日本人が街中を歩いていても、米国人に好奇の目で見られない生活環境を臨んでいるようです。夫人をサンフランシスコに残して松井の単身赴任する? 残された夫人の胸中を思うと、考えられませんね…」(関係者) 松井の去就は…。ドリームカードが実現するかどうか、そのキーマンはビーンGMだけではなさそうである。※チーム成績、及び松井の打撃成績は現地時間8月12日時点の数値です。尚、チーム名などのカタカナ表記は『メジャーリーグ選手名鑑2011』(廣済堂出版)を参考にいたしました。
-
-
トレンド 2011年08月17日 11時45分
『江〜姫たちの戦国〜』第31回、身勝手を貫いた岸谷五朗の豊臣秀吉
NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』の第31回「秀吉死す」が、8月14日に放送された。今回は主人公・江(上野樹里)の憎き敵役である豊臣秀吉(岸谷五朗)の死を描く。仇敵であった人物とも最後は心を通わせることがドラマの定番であるが、『江』の秀吉は最後まで身勝手を貫いた。 劇中で江が述べたように江にとって秀吉は憎んでも憎み切れない相手である。父親・浅井長政、母・市、義父・柴田勝家、義兄・豊臣秀次を死に追いやり、最初の夫・佐治一成とは離縁させられ、二番目の夫の羽柴秀勝は秀吉の起こした朝鮮出兵で陣没した。秀勝の忘れ形見の定とは引き離された上に、今回は江と徳川秀忠(向井理)の長女・千姫まで豊臣家に奪われることが決められてしまう。 これらの行為は江を不幸にすることが目的ではなく、秀吉の政治目的を達成するためのものであった。しかし、秀吉が江の幸せを優先していなかったことは事実である。その秀吉が最後には江に「幸せになれ」と言い放つ。ここには江を不幸にしてきた自らの行為への反省も込められていただろうが、江を幸せにするための努力や配慮をしていない人間に発言する資格のある言葉ではない。 前回の火事で秀忠は秀勝の形見を身の危険を顧みずに取りに行った。それは江の気持ちを考えたからであった。それに対して、秀吉の言葉は最後に善人を気取って帳尻を合わせたいという独り善がりな優しさに過ぎない。 仇敵であった人物と接するうちに相手の偉大さを認識し、最後は心を通わせるというパターンはドラマの王道である。さすがの『江』も王道パターンの大枠は外さなかった。それでも岸谷五朗が演じる秀吉はバカ殿であり、狂った老人であり、最後まで身勝手を貫いた。秀吉の偉大さを認識することも、本当の意味で江と心を通わせることもなかったが、そこに定番を少しずらした新鮮さがある。 定番ずらしの新鮮さは千姫を秀頼の許嫁にする設定にもある。これは史実通りの展開であるが、『江』では豊臣家と徳川家の架け橋にするというような綺麗事と位置付けていない。秀頼の行く末を案じる秀吉が秀頼の立場を盤石にするために決めた政略であり、江にとっては幼い愛娘を豊臣家に奪われるという認識しかない。 江を主人公とする作品の難しさは、江が嫁いだ徳川家と姉のいる豊臣家との対立の描き方である。それまでの姉妹仲の良さと矛盾しない描き方が求められる。これに対して、『江』では千姫の縁組は秀吉が勝手に決めたことになっており、江には千姫を通じて豊臣と徳川の和を実現するという気負いを抱く必要がない。大阪の陣への江の視点にも新たな描き方が期待できる内容であった。(林田力)
-
レジャー
GII毎日王冠 テレグノシス花道V
2006年10月07日 15時00分
-
レジャー
アイルランドT キンシャサノキセキ断然
2006年10月06日 15時00分
-
芸能
よしお兄さん、だいすけお兄さんの結婚を祝福「直接聞きました」 パパとしての喜びを語る
1999年11月13日 11時50分
-
芸能
マギー司郎「童貞は舞台に立たせない」
1990年12月15日 12時55分
-
芸能
中居正広がクレカ被害、詐欺師に対し「可哀想」
1990年11月15日 11時21分
-
芸能
a
1980年09月26日 22時06分
-
芸能
a
1970年09月27日 12時20分
-
芸能
a
1970年09月26日 22時43分
-
芸能
a
1970年09月26日 22時28分
-
芸能
a
1970年09月26日 22時10分
特集
-
「19」岡平健治、音楽をやっていなかったら…… 経営者としての信条、明かす
芸能
2025年08月04日 10時00分
-
野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
-
-
豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
-
豊ノ島“ライバル”琴奨菊との思い明かす 業界には「いい物は残し、時代に併せて変わっていけば」と期待
芸能
2025年07月20日 12時00分
-
宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分