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M資金詐欺逮捕ピンク映画の女王の末路

 「戦後復興の裏金」とされる“M資金”詐欺は、いまだに後を絶たないが、今度は'60年代に「ピンク映画の女王」の異名をとった東京都調布市の元女優、松井康子容疑者(73)が逮捕された。
 「松井容疑者は'07年9〜10月にかけて、『M資金を運用している』と資産家を装い、高知県土佐清水市に住む男性(56)に近づき、海外への渡航費用として200万円をだまし取った疑いが持たれています。本人は否認していますが、県警では他にも被害者がいる可能性が高く、背後に詐欺グループの存在があるとみて捜査を続けています」(社会部記者)

 松井容疑者は東京世田谷区の生まれで、母方は旧華族。小学校から大学まで学習院へ通う、毛並みの良い家庭で育った。大学在学中に松竹にスカウトされ女優になり、'59年、20歳のときに内川清一郎監督の『パイナップル部隊』で映画デビュー。以後、松竹の専属女優として多数の作品に出演したが、転機は25歳のときに訪れた。
 「'63年に『おいろけ作戦第一部プレイガール』でピンク映画に出演、翌年に小川和久監督の『妾』に主演し、これらが大ヒット。作品には松竹に遠慮して『牧和子』の芸名で出演したのですが、これが当時、所属映画会社以外の作品に出演することを禁じる『五社協定』に抵触し問題視されたのです。結局、彼女は松竹を去ることとなり、本格的にピンク映画に進出していったのです」(映画記者)

 その後は、新進気鋭だった若松孝二監督作品に多数出演。豊満な肉体と演技力で人気を呼び、150本以上のピンク映画に主演した。
 「今村昌平監督の『神々の深き欲望』、大島渚監督の『愛のコリーダ』にも割烹の女将役で出演し、あとはチョイ役で映画やテレビに出ていましたが、いつの間にかスクリーンから消えていましたね。静かな生活を送っていたと思っていましたが、まだその名前に利用価値があると考える取り巻きがいて、使われたのでしょうか」(同)

 まさに波乱万丈の人生。

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