大使館のアカウントは「どぉもー!TBSさん!これは、空前絶後のぉ!間違いであります!エストニアはバルト諸国で一番!北ぁ〜っ!超絶怒涛の抗議を!し・ま・せ・ん!これからもよろしくね!エストニアを愛し、エストニアに愛された大使館でした!」とサンシャイン池崎風に指摘。これを受け、ネット上では「ちゃんと確認しろよ。めっちゃ失礼じゃん」「フジテレビのクソだけどTBSもヤバいな」といった声が聞こえる。
テレビ番組で地理情報を間違えるミスは今回ばかりではない。過去には、フジテレビの『とくダネ!』において、埼玉県と山梨県を間違って表示するなど、ありえない凡ミスが出現している。なぜ、このようなことが起きてしまうのか。
「テレビ番組は放送までに、プレビューと呼ばれる確認作業が数回にわたって行われます。ただ、プレビュー作業は間違いの確認よりは、より内容を面白く見せるにはどうすればいいのかといった演出面のチェックに比重が置かれています。さらに、確認を行うディレクターやプロデューサーは、テレビ番組制作の専門家であっても、情報の専門家ではありません。専門知識を持った人間を用意する必要はあるかもしれませんね」(制作会社所属のディレクター)
しかし、制作予算が減らされる現状にあっては、専門家を雇う余裕もなさそうだ。
「『東大王』はクイズ番組ですが、問題作成は放送作家が行い、その元ネタ探しは、リサーチャーと呼ばれる放送作家見習いが行うのが常でした。しかし、現在は予算不足から、リサーチャー業務をADが兼務している番組も多い。ADは激務薄給とあって慢性的な人材不足のため、若くて体力があるならば誰でもOKな状況になりつつあります。そのため、近年ではナレーションの漢字も満足に読めないほど学力に問題のあるスタッフもいるとも言われていますね。そうした人間がネット検索で集めてきた情報を垂れ流しているため、ありえないミスが発生しているのでしょう」(前出・同)
スタッフの質を担保できない状況にありながら、現状は「東大」「高学歴」をウリにした「雑学クイズ」が流行っているのは、何とも皮肉な話ではある。