「貴乃花氏は、地元の子どもたちにチャンコ鍋を振る舞い、終始笑顔でしたよ」(担当記者)
同イベントに参加するのは今回が8度目だが、復興支援やチャリティーの辿り着くところは政治の世界。いつも通り記者に囲まれ、今夏の参議院選挙への出馬の可能性を質問されていた。
当然、今回の答えもノー。出馬を完全否定した。
「選挙の時期、貴乃花氏はアメリカの大学で講師を務めます。これを根拠に、政界進出はないとの見方も強まってきました」(同)
しかし、政界進出の話は“別ルート”で進められていたのだ。
「日程的に出馬が厳しいことは、自民党もすでに把握しています。ただ、選挙に出るだけが政界進出の方法ではない。自民党は、あっと驚く秘策を立てていますよ」(政治部記者)
キーマンとなるのは、スポーツ庁長官・鈴木大地氏(52)だ。競泳の元オリンピック金メダリストである鈴木長官は民間から選ばれ、スポーツ界と政界の橋渡し役を務めてきた。
それが、「スポーツ庁を仕切ってきたからか、出馬にも色気を出し始めた」との声が、周囲から聞かれるようになったのだ。
「つまり、鈴木長官を出馬させ、後任に貴乃花氏を据えようという作戦です。鈴木長官の評価は抜群ですから、そちらを“参院選の顔”にする。一方、スポーツ庁の長官には、スポーツ界をよくしたいと思う気持ち、常識、改革への熱意が求められますから、貴乃花氏が適任というわけです」(同)
民間から長官に選ばれれば、「選挙に出ない」の言葉も嘘にはならない。
このプランが実現すれば、日本相撲協会はたまったものではないだろう。参議院の一議員なら何の権限もないが、スポーツ庁の長官となると影響力は絶大。せっかく体よく追い出せた厄介者が、親会社のトップになるようなものだ。
相撲協会は、一気に土俵際に追い込まれそうだ。