「僕より上手に文字を書ける人なんてたくさんいます。でも、僕にしかできない表現も絶対あるんです。唯一無二を造り続けたい」とHILOKI本人が語るように、同個展には非常に個性的な作品群がお目見えする。表現に合わせて自在に作られた墨を、紙だけではなく木のパネルにのせたりと、彼の感性によって生まれ、自由に表現された独創的な作品が並ぶ。
HILOKIは幼少より京都で育ち、7歳より祥洲氏に師事。大学では書道コースを専攻し、展覧会活動を中心に、ライブパフォーマンス、海外アートフェアへの出品を行い、国際展でも受賞を重ね国内外で活動を展開している。「時代の流れに沿った行動を意識して活動する」という考えを持つ彼は、これまでにも他ジャンルとのコラボレーションや、様々なプラットフォームでの表現を精力的に行い、高い評価を受けている。
それは今回開催される個展に関しても例外ではなく、11月2日(水)に行われるレセプションパーティでは、名古屋を中心に活動するクリエイティブチームCUBEよりVJ HIDASHINを迎え、‘書と映像’のライブパフォーマンスを開催する。また様々なジャンルのアーティストが参加するiPhoneアプリを無料配信する予定だ。
そしてもうひとつトピックがある。HILOKIのプロモーション映像作品「alive」が、10月31日(月)〜11月6日(日)の7日間、1時間に1回、渋谷、新橋、秋葉原の都内3カ所の街頭ビジョンで放送される。心肺停止状態の横たわる女性、生命力溢れる運筆、途中で出現する「生きている」という文字。現代社会に向け、HILOKIの書を通した非常にメッセージ性の強い映像が街頭でオンエアされる。また、同作品の映像は、Hip Hopバンド志磨参兄弟の楽曲「火男」と共に、カラオケボックス「カラオケの鉄人」にて11月より配信されることも決定している。
作品と共に今後の活躍が楽しみな新進気鋭のアーティストである彼の作品を見て、今の日本を生きる多くの人々が何を感じるだろうか。