パラグアイ戦で監督代行を務めることになった原博実技術委員長(51)は「3人の中に確実にいけると思う人はいる」と話す。また、小倉純二会長(72)も「今も原が交渉中です。パラグアイ戦は彼が監督代行をやるから路線から外れることもない」と10月のアルゼンチン戦までに決定するだろうと楽観的だ。だが、コトはそう上手く運びそうにもない。
「外国人監督を呼ぶのにネックになっているのは、やはり年俸ですね。噂では年俸4億円を提示した監督候補もいて、1億円ほどで手を打ちたい協会側との思惑とかけ離れ過ぎているのが、遅々として交渉が進まない原因の一つになっています」(サッカー関係者)
欧州の指揮官にとって日本代表監督に就任するメリットもあまりないようだ。前出のサッカー関係者は続ける。「W杯が終わったばかりで、いま就任すると2〜4年は日本代表の指揮を執らなくてはいけなくなる。その間に欧州の市場はめまぐるしく動いているので、いざ戻ろうという段階になって、迎え入れてくれる名門クラブがないことを危惧する指揮官は多い。いま浪人中の監督候補の中にもそのあたりを心配して、せめて身分保障として、年俸を釣り上げざるを得ない状況もあるでしょう。そうなると誰も手を上げないかもしれません」
運命の28日にサッカー協会が監督候補すべてにふられる可能性も出てくるのだ。そうなると一転、国内組から監督探しをしなくてはならなくなるのだが…。