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飛騨群発地震、伊豆大島沖地震 ストレス限界! 南海トラフXデー(2)

 一方、岐阜県飛騨地方では、このところ群発地震が続いている。5月3日の午前10時2分頃にM4.3の地震が発生。以降、同日の午後9時15分までに合計26回の群発地震が発生した。さらに、4日の朝にも再び3回の揺れが連続で発生し、この震源域から間近の長野県中部で起きた7回の地震も含めると、合計で36回を数えた。
 「高山市では震度3の揺れを9回観測しています。飛騨地方では'98年にも群発地震が発生している。この時には大きな被害はありませんでしたが、住民は焼岳が噴火するのではないか、さらに大きな地震がくるのではないかと気を揉んでいます」(地元記者)

 この記者の指摘通り、'98年の群発地震では、長野県と岐阜県にまたがる標高2455メートルの活火山、焼岳への影響が指摘されていた。
 「焼岳は1911年に年間22回の小爆発を起こし、関東地方にも降灰させた。最近では'62年に大爆発し、全面登山禁止となりました。'65年に山頂から半径1キロ以内への登山禁止と規制が緩められましたが、危険な状態は続いている。東日本大震災が起こった'11年、気象庁は、焼岳に噴火警戒レベルを導入しています」(同)

 気掛かりなのは、焼岳がフィリピン海プレート上にのっていることである。
 前出の島村氏が言う。
 「南海トラフからはかなりの距離がありますが、南海トラフも焼岳も、フィリピン海プレートにのっています。つまり、フィリピン海プレートがプレッシャーをかけているということです。焼岳の活動も南海トラフの巨大地震も根が同じなので、心配ではあります」

 ここで思い出されるのが、昨年発生した淡路島の震度6弱の地震である。
 4月13日午前5時33分ごろ、兵庫県淡路島付近を震源とするM6.0の地震が発生した。淡路市では震度6弱を観測し、同市と洲本市で住居の一部損壊が2000棟以上に上ったほか、液状化による施設被害、水道管破損による断水などの被害が発生。
 政府の地震調査委員会は臨時委員会を開き、「今回の地震は今まで知られていなかった活断層によって引き起こされた。広い意味で、阪神大震災の余震とみられる」と発表している。

 加えて、この地震を引き起こした活断層は、淡路島中西部にある西傾斜の逆断層で、長さは南北方向に約10キロ。周辺のすでに知られている活断層とは断層の向きや位置が異なり、南海トラフの地震とは直接の関係はないと結論づけた。
 「南海トラフ巨大地震との関係については、M6級の地震は西日本で多数起こっており、その地震だけで南海トラフの切迫度を議論するのは難しいとしたのです」(社会部記者)

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