「かつては“ドラマのTBS”などと言われた当時の勢いは、いまや全く見られない。局内は制作費のかかるドラマ枠を減枠し、バラエティーや報道に切り替えようとしているんです。ドラマの制作費は出演料込で最低4000〜6000万円。視聴率15%台で初めて合格点という厳しいセクションなんです」(編成関係者)
全ての始まりはゴールデン&プライム帯で放送中のドラマ枠で全てシングル視聴率を叩き出したこと。
「月曜20時の『警部補・杉山真太郎〜吉祥寺署事件ファイル〜』(制作費3500万円〜)、火曜22時『まっしろ』(4500万円〜)、木曜21時『美しき罠〜残花繚乱〜』(3000万円〜)、金曜22時『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』(4000万円〜)、日曜21時『流星ワゴン』(6000万円〜)の5本全てが5〜9%台とオールシングルなんです」(制作会社幹部)
このありさまに、スポンサーからは連日クレームが寄せられているのだ。
「間に入っている大手広告代理店もかばいきれない状況です。TBSは他のキー局のドラマ枠より2〜3割以上も値段を下げ、スポンサーを掻き集めた。一社1分で最低3000万円〜です。それでもまさかのシングル視聴率に、スポンサーも我慢の限界を超えたようです」(事情通)
結果、TBSは4月期の番組編成に大ナタを振るわざるを得なくなったという。その第一弾が、ドラマ『警部補・杉山真太郎〜吉祥寺署事件ファイル〜』が放映されている月曜20時のドラマ枠の、バラエティー枠への切り替え。
「かつては『水戸黄門』などの人気ドラマが放映されてきた枠。ドラマ担当スタッフは、この6月に営業や管理部門などにいくことになる」(事情通)
TBSドラマ班の悲劇はこれだけにとどまらない。
「今後も視聴率次第ではさらにドラマが減枠される可能性が出て来た。危ないのが、火曜22時と木曜21時の2枠。こちらもバラエティー枠にしようと、局内では企画募集が始まっています」(編成関係者)
さらに、TBSの看板としてPRしてきた西島秀俊&香川照之を起用したドラマ制作も、今期の『流星ワゴン』で見納めになるという。
「『ダブルフェイス』『MOZU』、そして『流星ワゴン』…。どれも大ヒットには遠く及ばず制作費は大赤字。DVDも思ったほど捌けませんからね」(編成関係者)
頼みはやっぱり『半沢直樹』だけ?