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日本酒、和食、忍者…“日本文化を考える学会”が続々新設のワケ

 国立新潟大学が4月11日、日本酒の製造方法や歴史、身体への影響などを総合的に学ぶ『日本酒学』の第1回講義を開いた。
 「講義室は立ち見の学生であふれかえるほどの盛況ぶりでした。新潟県内には90の蔵があり、その数は日本一ということで、県と県酒造組合、そして新潟大の3つの団体が連携協定を組んで、研究の拠点となる『日本酒学センター』を開設しました。新潟大は総合大学ですが、すべての学部の中から教員が参加して研究しています。日本酒学は3つの科目が用意されており2つは座学。1つは実習(利き酒)を含みますので、20歳以上の学生しか受講できません」(文科省担当記者)

 一方、京都では今年2月、京都府立大学・和食文化研究センター内に『和食文化学会』が立ち上がった。
 「日本の和食文化が『ユネスコの無形文化遺産』に登録されたのがきっかけです。学問の立場から食文化を文系・理系を超えていろんな立場から研究しようという学会で、来年の4月には京都府立大に『和食文化学科(仮称)』の新設を予定しています」(同センター)

 “伊賀忍者”を輩出した伊賀市を抱える三重県の国立三重大学では、同じく2月に『国際忍者学会』が立ち上げられた。4月には同大の大学院人文社会科学研究科で、忍者学のコースが設立されている。
 「忍者は和食と同じく国際的にも大人気ですが、外国では『日本にはサムライがいる』とか『忍者が街を歩いている』と信じている人も多いことから、正しい忍者の知識を広げていきたいというのが、この忍者学コースを設立した理由だそうです」(前出・記者)

 伊賀市内には『伊賀流忍者博物館』があるものの、これまで忍者は実証的に研究されたことがないという。
 「日本酒、和食、忍者、いずれも今までなかったのが不思議なくらいです」(同)

 正しい情報を世界に向けて発信することも、国公立大学の使命というわけだ。

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