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初公開 昭和の大スター知られざる下積み秘話(2)

 ほかにも大物俳優との交流は枚挙に暇がない。
 「大川橋蔵さんとはしみじみと本音で語り合える仲で、私が結婚してからも家族ぐるみのお付き合いをしてもらいましたし、渥美清さんとはよく試写室でお会いして、お互いに持っていたアメ玉やアンパンを気軽に分け合って食べてました。ある青春スターから付き合ってといわれた佐久間良子さんから『どうしたらいいでしょう?』と相談を受けたことも。将勝ちゃんや雅彦ちゃんも今ではすっかり大俳優だけど、芸能界に入る前の十代の頃から知っていて、ずっともう弟みたいな存在ですね」
 「将勝ちゃん」とは北大路欣也の本名。「雅彦ちゃん」は津川雅彦のこと。日本を代表する大御所俳優だが、この2人を「かわいかった」と言える映画記者はほとんどいないだろう。北大路は現在も「僕にとって、渡部さんは芸能界のお母さんだ」と公言するほどだ。

 また、津川といえば今や日本映画界きっての“濡れ場の名手”としても有名だが、石原裕次郎の弟役を演じた日活デビュー作『狂った果実』では、現在からは想像できないような意外な一面を見せていたという。
 「16歳だったからしょうがないんですけど、北原三枝さんを相手に生まれて初めてのラブシーンでガチガチになっちゃって、いつも一緒にいた大ママ(母親)にもセットの外に出てもらってようやく撮影しました。もっとも、裕ちゃんも同じく北原さんとのキスシーンでは、体をガタガタ震わせっぱなしだったけど」

 実は、後に一時恋人関係になった女優・司葉子との縁を取り持ったのも渡部さんだった。
 「ちょうど雅彦ちゃんが日活から松竹に移籍して、しばらく映画に出演できない時期があって、次回作が決まるまでの助けになればと雑誌で対談連載を企画したんです。その第一回目の相手が司葉子ちゃん。もっとも、最初に『誰と対談したい?』って聞いたときに雅彦ちゃんがリクエストしてきたのは山本富士子さんで、葉子ちゃんは2番手だったんですけど(笑)」

 それで問題は対談した翌日、津川がいきなり編集部にやってきて『司さんが好きになった! 会わせたのはメナベ(渡部さん)だからね。ちゃんと責任とってよ!』と渡部さんに迫った。
 「それからは、もう2人の恋を全力で応援しましたよ。松竹は雅彦ちゃんを半年間のアメリカ留学に行かせるんだけど、羽田まで葉子ちゃんを連れて見送りにいったり、航空便で届いたラブレターを検閲したりもしましたからね」

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