「この民家は溶岩が噴き出ている亀裂から200〜300メートルしか離れておらず、避難していないことに驚きました」(気象予報士)
被害を受けているエリアのニュース映像は、道路へ溶岩が流れ込んでいる様子ばかりが映されており、そのため日本では、ハワイ島が溶岩で埋まってしまうかのような騒ぎだ。ところが、西部ケアホレにあるエリソン・オニヅカ・コナ国際空港や東部のヒロ国際空港は通常通りの営業が行われており、ハワイ州観光局は現時点で観光への影響はないと発表している。緊迫感はあまりない。
「観光客が多く訪れる州都ホノルルやワイキキのあるオアフ島からハワイ島までは、飛行機で40〜50分。直線距離で約350キロ、東京から名古屋を超えるくらいの距離があります。ホノルルにある日本総領事館も周辺に暮らす日本人や日本人観光客に『十分注意をするように』と注意を喚起するくらいで、避難や待機などの指示は出ていません」(在ホノルル通信社記者)
キラウエア火山から噴出する溶岩の種類も日本の火山とは違うようだ。
「例えば、鹿児島県の桜島の火山灰の場合、車に積もったりしますが、ハワイ島のそれはドロドロとしており、速度も時速数センチ。“カタツムリより遅い”と揶揄されているくらいです」(同)
それでも人によっては目のかゆみやくしゃみ、のどの痛みを感じる場合もあるという。ハワイ旅行の予定のある人はマスクを持参した方がよさそうだ。