A氏の話では、きよしがA氏に「ごみ処理機でボロ儲けできる権利がある。厚生労働省がまもなく認可するので、儲けは間違いない」と持ちかけた。その際に、A氏はきよしに「機械を販売するには会社が必要」と言われ、経費で新会社を起こした。
その会社で機械を扱うことにするのだが、さらに「この機械の権利を取るのに1500万円が必要」と、持ちかけられ、A氏は新会社に1500万円を投資する。A氏はここが詐欺だと主張する。
機械の販売権利を持っていたB氏(きよしと同じ詐欺罪の被告)は、当初きよしに「300万円を用意して下さい。それで権利が取れる」と話していた。しかし、B氏がA氏に要求した額は1500万円。B氏はきよしに言われるがままだったという。きよしを信じていたA氏は1500万円を支払い、その金はその日のうちに分配された。
B氏は1500万円の内訳を、「受け取ったその晩にお金が分けられました。きよしさんときよしさんの愛人が住むマンションに集まり、僕には300万円、きよしさんが1100万円、愛人が100万円。なぜか愛人にも金が渡りました」とA氏に説明している。すでに口頭弁論は行われているが、きよしは出廷していない。双方の主張はいまだに平行線のままだ。
A氏ときよしは、きよし主催のゴルフコンペで知り合った。きよしがスポンサーを求めて始まった交際だったが、その関係も長くは続かなかった。A氏は2度きよしに内容証明を送っている。最初は「ちゃんと返す」という返事だったが、だんだんと返事が遠のき「会社の失敗。会社に投資したのはAさんだ」と発言するようになり、二人の仲はこじれ、信頼関係が壊れた。
こうして、当初は「話し合って、相談してくれればね。知り合った仲ですから」と話していたA氏の怒りが爆発して、訴訟になった。
「それ以外にもだいぶ投資しました。きよしが必要だと言うからね。それはタニマチと言われればしょうがない。でも、詐欺と開き直りだけは許せない」とA氏は憤る。
被告になったきよしは、代理人を通して答弁書を送っている。もちろん内容は「否認」、「不知」、「反論は次回期日提出の準備書面で」という言葉が並んでおり、全面対決の構えだ。
「横浜や生まれ故郷の山形には、きよしに金を貸してる人はいっぱいいるよ。300万円とか少額だから我慢してるけど、1000万円を超えたらAさんみたいな人が一杯出て来る。仕事していないし、収入が無いんだから当然だよ」(きよしの芸人仲間)
この民事裁判に判決如何では、刑事事件に発展する可能性もある。女性週刊誌記者は「取材したけど、きよしさんの周りには、危ない人ばかり。この裁判で、きよしさんに勝ち目は無いかもね」というが、きよしの強気は消えない。裁判の行方に注目したい。