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放送禁止用語で削除事件も「何でもアリ」の変わり種政見放送

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 選挙で毎回話題となるものが政見放送だろう。政見放送は、基本的に収録されたものがそのまま放送される。そのため、普段はテレビやラジオで見聞きすることのできない個性的な内容も少なくない。さらに、言い間違いなどもそのまま放送される。1度だけ撮り直しが認められているが、2つのバージョンを比べて良い方を選ぶことはできない。

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 過去、変わり種の政見放送として話題になったものと言えば、1991年の東京都知事選挙に出馬し、2019年に亡くなった内田裕也さんがまず挙げられるだろう。ジョン・レノンの『パワー・トゥ・ザ・ピープル』のアカペラ歌唱に始まり、その後は英語でスピーチ。自身の来歴や、尊敬しているプロレスラーが出馬を取りやめたといった話を行った。これは当初、同選挙に出馬を予定していたアントニオ猪木氏を指すものだろう。

 また、都知事選の政見放送と言えば、2007年に出馬した外山恒一氏も話題となった。「私には建設的な提案なんか一つもない。今はただ、スクラップ&スクラップ、全てをぶち壊すこと」といった過激な主張を行い、動画がYouTubeやニコニコ動画に次々とアップされ話題に。別の映像や音楽を付け加えたMAD(マッド)ムービーも多く生まれた。政見放送は放送できる回数や放送局が定められているため、選挙管理委員会が運営会社に削除を求める動きも生まれた。ネット選挙解禁の流れの一つのきっかけになった動きとも言えるだろう。

 さらに、政見放送はそのまま放送されるのが通例だが、放送禁止用語を発した場合は削除されることもある。1983年の参議院議員選挙に雑民党から出馬した故・東郷健氏が、放送禁止用語を発したとしてNHKが削除して放送。東郷氏はNHKを公職選挙法違反で訴え、最高裁まで争うが敗訴している。

 こうした削除は、2016年と20年の東京都知事選に出馬した後藤輝樹氏の政見放送でも行われた。後藤氏は変わり種の候補者として多くの選挙に出馬しているが、2021年の千葉県知事選挙では公開プロポーズを行い話題となった。

 やはり、政見放送は「何でもアリ」な場に近いと言えそうだ。

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