一連の発言で就任早々から「悪人」扱いをされている籾井会長だが、これはマスコミと野党が得意とする「揚げ足取り」。実は「公の発言」では無く、あくまで籾井会長の「個人的な見解」なのだ。日本国憲法で守られているハズの「思想・良心の自由」が籾井会長には適用しないというある種、理不尽な格好となっている。
見方によっては「要職に就いた自覚が足りない。権力に溺れている象徴」とも思えるが、会見でのマスコミ対応は「意地悪」としか言いようが無いのだ。
「籾井会長は問題発言の前に“個人として”という断りを入れていたのです。その後に慰安婦の発言があったのですが、発言を受けた後、全国紙の記者が“公の場で個人の意見は無い”と攻撃。会長の発言を“公のコメント”とする様に迫ったのです。会長はそれを受けて“そういう事(公の発言と言うの)ならば撤回する”と語っているのです。仮に全国紙の記者の言う通り“個人の意見は無い”のならば、籾井会長が“個人として”と語った瞬間に話を遮り“個人の話は無い”と言えば良かったハズ。話し終えた後に突っ込むのは“(アラ探しの)ネタを待っていた”としか思えない。ジャーナリスト精神に反しているとも思えますね」
と、スポーツ紙のデスクは首を捻る。
さらに事態は暗転。籾井会長は会長に就任直後、経営委員会理事10人全員に辞表を提出させていた事も発覚したのだ。さすがに日付は空欄にする様に指示したそうだが、時期が時期だけに「籾井バッシングの材料」には格好の素材となった。
「又、よせばいいのに籾井会長は2月26日の衆議院予算委員会で野党に突っ込まれた際、“一般社会ではよくある話”と答えてしまった。確かに、社長が交代すると役員に辞表を提出させる、というのは一般企業では無い話では無い。“新社長の意向に従うのか否か”と言うのは企業にとっては生命線。新社長就任直後から役員にクーデターを起こされたら会社は立ち行かなくなりますからね。ただ、この場面で“よくある”発言は如何なものか。もう少し、自身の置かれている立場を客観視する必要がありますね」(前出・スポーツ紙デスク)
まさに針のムシロ状態の籾井会長。そんなズタズタの彼に力強い“援軍”がNHKから出現した。ベテランの国谷裕子キャスターがそれだ。
国谷キャスターと言えば1993年4月5日からスタートした『クローズアップ現代』の司会者として有名。月〜木曜日までの帯番組で14年2月末の段階では3300回超の放送を記録しているお化け番組だ。
その司会をスタート時から現在まで“死守”しているのが国谷キャスターなのである。
「NHKの三大看板番組と言うのが情報バラエティ番組『ためしてガッテン』、NHKラジオ第一放送『ラジオ深夜便』と報道ドキュメント『クローズアップ現代』です。特に『クローズアップ〜』は19時のニュース枠を30分に縮小して、19時半からのスタートにしている。ニュース視聴者をそのまま取り込もうという作戦が奏功、02年には国谷キャスターと番組が連帯で『菊池寛賞』を受賞しております」(テレビ関係者)
ただ、「報道」と銘打つ割には「情報が偏っている」というのは前出・テレビ関係者だ。
「月曜から木曜日まで、毎日放送しているので仕方ないのかもしれませんが、情報はどこか一方通行です。時間がない為か、手の込んだ取材が行き届かなく、番組が荒削りになっている。結果、中立とは言い難い内容もあり、視聴者や取材関係者からのクレームもあるようですね」(前同)
一部では「番組が左傾している」(前出・テレビ関係者)という声もある同番組だが、そこは運命共同体。「バリバリの右派」とマスコミ関係者から早くも揶揄されている籾井会長ではあるが、NHKの「顔」として、しっかり援護。幸福の科学出版から緊急発売された書籍『クローズアップ 国谷裕子キャスター』内で番組を代表し、国谷キャスターの守護霊が籾井会長を次の様に庇ったのだ。
《「NHK会長の発言が公正・中立かどうか」をチェックしたければ、本来は、ほかのテレビ局の方々の意見を聞かなければいけないでしょうね。(中略)どんな人だったのかについて、取材はしなければいけないでしょうね。「豪放磊落である」ということ自体が罪だとは、私には思えない。それはいいと思うんですよ》
籾井会長を「豪放磊落」と語るところはさすがにベテランキャスター。会長の言葉遣いが多少、煩雑ではあるが、タブーに切り込んだ発言はNHKとしては革命的だ。
せっかくの「逸材」もこのままバッシングを受け続けたら「貝」になってしまう。それではNHKの「改革」は望めない。今こそ局を挙げて籾井会長をバックアップすべき−−かも?