マー君・田中将大(25)の勢いは止まらない。今季は24勝0敗1S。シーズンをまたぐ連勝記録も28と世界記録を更新中だ。
「当初は今オフのマー君のメジャー転身を既定路線としていた。なにしろ60億円近い入札金が入るのですから。しかし、想像をはるかにしのぐマー君のモンスター化に、一時は三木谷浩史オーナーも考えを変え、方針を180度転換し引きとめに躍起になったのです。しかし、来季続投が決まった星野仙一監督から『たとえ1〜2年、強引に引き止められたとしてもFA資格を得れば、どうにもならない』と諭され断念したようだ。これで今オフの田中のメジャー移籍は確実となった」(球界関係者)
「それならば」と、楽天はとんでもない計画を決断したという。いったん、マー君をメジャーに送り出し、2020年の東京五輪後に楽天に呼び戻そうという“放流作戦”である。
古巣とはいえ、メジャーで活躍する大投手を日本に呼び戻すには、それなりの秘策がいる。それを暗示させたキーワードが、東京五輪決定時の「これで神宮球場も良くなるし…」という星野監督の意味深長なコメントだ。
東京都は2020年の五輪を機に神宮外苑地区を再開発する。目玉の一つが、神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替えての新神宮球場の建設だ。
都の構想では、'19年ラグビー・ワールドカップと'20年五輪のメーン会場となる国立競技場の取り壊し、建て替え工事を来年に始め、'19年に完了。その後、秩父宮ラグビー場の場所に新神宮球場を建てる計画だ。
本来ならもっとも恩恵を受けるのが、神宮球場をフランチャイズとするヤクルト・スワローズなのだが、その前に深刻な難題が待ち受ける。新神宮球場建設の間、東京疎開を余儀なくされるからである。最低でも2シーズンは本拠地を失うことになる。
「親会社と外国企業ダノンの業務提携解消はあったが、筆頭株主(約20%)に変わりはないうえ、球団身売り話はいつ再燃しても不思議ではない。そこで球団首脳は身売りも含め、地方への本拠地移転を検討しているのです。候補地はプロ野球未進出地域の新潟、ヤクルト球団と結びつきの深い愛媛・松山、距離的に近い静岡に絞られているようです」(スポーツ紙記者)