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ついにベンツも飲み込んだ中国クルマ産業の行く末

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提供:週刊実話

 先頃、中国自動車大手の浙江吉利控股集団(ジーリーホールディンググループ:以下、吉利)が、メルセデス・ベンツを展開するドイツ大手ダイムラーの発行済み株式9.69%を取得し、筆頭株主になった。
 「吉利は欧州の老舗自動車メーカーを次々と傘下に収め、特にスウェーデンのボルボは昨年発表した新型『XC60』が、日本カー・オブ・ザ・イヤーをはじめ世界中の賞を獲得して絶好調です。今回の吉利によるダイムラー株式取得は直接交渉の出資ではありませんが、取得の手法はどうあれ、世界最古の自動車メーカーで、自動車大国ドイツの代表的メーカー、ダイムラーの筆頭株主が中国企業となったのは紛れもない事実です」(自動車専門誌記者)

 中国企業の出資に対し、欧州各国が警戒するのは技術の流出だ。急激に軍備拡大を進め、世界一の軍事力を目指すと宣言している中国に、欧州主要企業の高度な企業秘密や技術が盗用されることは、今後、長い将来にわたり、中国に官民すべてのイニシアチブを握られることを意味する。

 とはいえ、欧州企業にとっては人口13億人を抱えた大市場を持つ中国を、ビジネスの上で無視することはできない。実際、世界の高級車販売の約9割は中国で販売されているという統計も出ているほどだ。
 「もともと中国は長年、米国と反目する間柄であるため、工場など製造業における多くのスタンダードが欧州基準となっている。日本などとても入り込む余地がないほど、欧州と中国の製造業のつながりは想像以上に深いのです。よって、今回のダイムラー出資の件も不思議な話ではありません」(経済アナリスト)

 日本経済にとって自動車産業の衰退は致命的。しかし、その現実がすぐそこまで迫っている。スマホ市場では世界のシェアをあっという間に占めていった中国企業が、自動車産業においても世界のトップシェアを占める日は近い。

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