林真理子
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社会 2023年08月24日 19時01分
「おぐらが斬る!」日大は大麻がドーピングであることの自覚があったのか?
8月5日、大麻取締法などの疑いで日大アメフト部員の北畠成文容疑者(21)が逮捕された。その後の供述によると、北畠容疑者は「大麻は他の部員と一緒に吸った」「複数の部員と一緒に吸った」と語り、別の部員も大麻を所持していた可能性が浮上した。そしてアメフト部の寮に2度目の家宅捜査が入り、4人の部員が任意で事情徴収された。どうやらかなりの人数が、大麻を使用していたらしい。日大側は北畠容疑者が逮捕された後の記者会見で「この度の問題は部員1名による薬物単純所持という個人犯罪であり、個人の問題を部全体に連帯責任として負わせることは、競技に真剣に取り組んできた多くの学生の努力を無に帰することになり・・・」と、これは「1人の犯罪」であり、無関係無実の他の部員も「連帯責任」を取らないといけないというのは、教育上いかがなものかという考えで「無期限停止」処分とした活動を5日後には再開している。しかしこんどは4人が事情聴取された。今後日大はどう対応するのか?記者会見のとき日大の澤田副学長は、アメフト部の寮に大麻が「蔓延しているとは考えていない」と答えているが、今回はどうなのか?大麻や覚せい剤といった違法薬物に触れる機会というのは、そういうものが身近にある“環境”や“仲間”次第なのだ。そういう環境や仲間と付き合っていると「少し分けてあげようか」とか「このSNSで買えるよ」と、違法薬物が身近なものになってくる。いま疑われているものの一つに日大アメフト部が、違法薬物に接する環境そのものになっているのではないかということなのだ。日大アメフト部の違法ドラック疑惑は何年も前から噂になっており、今回の件で、事実解明をしっかりやり、膿を出し切って改革をするチャンスでもあったはずなのに、日大は何とか隠蔽をしようとし、逮捕された北畠成文容疑者1人を警察に差し出すことで、トカゲのしっぽ切りで済ませようとしたとしか思えない。それと大麻にせよ覚せい剤にせよ違法ドーピングでもあるのだ。今回の事件は、運動部にドーピングが蔓延していたということでもある。日大首脳部は、その自覚もないらしい。日大アメフト部の信用は地に落ちた。それどころか日本大学そのものの信用にも傷がついたことに日大は気が付いているのか。数万人いるいま就職活動中の4年生や来年就職活動をする3年生も「何か影響があるのではないか」と不安な思いだという。本当にかわいそうだ。アメフト部で違法薬物をやった部員らは悪い。同時にその膿を出し切らず、うやむやにしようとした日大首脳部の罪は重い。というかバカなのか日大首脳部。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年08月09日 19時10分
「おぐらが斬る!」日大違法薬物会見があまりにひどすぎて
日大アメフト部で、違法薬物所持の部員が逮捕され、林真理子理事長、酒井健夫学長、澤田康宏副学長が会見を行った。正直、あまりにひどい会見であった。それぞれの発言がただの「言い訳」にしか聞こえなかったのだ。驚いたのは、澤田副学長が元検事で、「パケ」「ブツ」など専門用語を多用していながら、違法薬物“らしきもの”を発見し、澤田副学長自ら預かり日大本部に保管していたというのだ。ちなみにブツは「押収物」、パケは「覚醒剤などを小分けにした袋」を意味する専門用語だ。澤田副学長は「これが違法薬物かどうかわからない」としながらも約2週間預かりっぱなし。「自首させようと思った」とも言っているが、それなら一緒に警察に連れていけばいいだけのこと。何も2週間待つことはない。結果、容疑者の部員は自首せず、手錠を掛けられてパトカーに乗せられる場面を全国のニュースでさらされることになった。しかも報道によると、警察の捜査がアメフト部の寮に入ったとき、北畠容疑者は自ら薬物を差し出したという。ということは、澤田副学長は、いったん預かっていた薬物を捜査直前に返したことになる。「大学は捜査機関ではなく教育機関」とも澤田副学長は言っていたが、これは教育者のすることだろうか? これはやはり隠蔽が疑われても仕方がない。約2週間もの間警察に知らせなかったのは「7月は前期が終わる時期で、最後の授業や試験があり、学業優先で調査を続けていたので」「教育的配慮のため」警察に薬物鑑定を出すことができなかったということだが、これも言い訳にしか聞こえない。また、8日の会見あとに緊急保護者会が開かれ、昨年11月下旬に「7月頃に大麻を吸った」と自己申告してきたアメフト部員がいたという。日大は「警察に相談した」というが、それは薬物の部署に相談したのではなく、単に日大OBの警察官に相談し、口頭の厳重注意ですませ、その部員はすでに卒業したという。これで今回逮捕された容疑者と、大麻を吸ったと自己申告してきた部員の2名が違法薬物に手を染めていたことになる。林真理子理事長もひどかった。「隠蔽と言われることは非常に遺憾」だの「私がお飾りの理事長であるという報道がなされているようだが、そのような評価を私はとても残念」などと冒頭に言ったのだが、この会見はアメフト部員に違法薬物の逮捕者が出ての謝罪会見であり、報道に対する反論をするための場ではないのだ。他にもツッコミどころ満載の会見であった。今回の会見で5年前、日大アメフト部は「危険タックル」問題をめぐって、言い訳と後手後手の対応を続け、社会問題にまで大炎上してしまったことを思いだす。改革のために林真理子氏が理事長になって1年だが、今回の会見で日大はあまり変わっていないという印象を付けてしまったようだ。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年08月07日 19時01分
「おぐらが斬る!」日大アメフト部薬物汚染 大学は知っていた? 隠蔽体質は変わらず?
日大アメフト部薬物汚染問題、どうも数年前からこの問題はあったらしい。それが表に出てきたのは去年の春から「日大アメフト部の屋上で大麻を使っているのではないか」という告発文が、保護者から複数警察に寄せられていた。警察としては、家宅捜索を行うほどの証拠はなかったが、日大側に『こういう告発文がある』ということは伝えていたという。実は日大は2020年にも大麻問題が起こっている。このときはアメフト部ではなくラグビー部であった。この年にはラグビー部の元ヘッドコーチが暴行を繰り返していたことが発覚している。日大アメフト部が悪質タックルで問題になったのは、5年前2018年5月のことだ。もしかしたらその頃からすでに、大麻を使用する選手がいたのかもしれない。情報誌の『FLASH』によると「9年前から寮の屋上で大麻を吸う選手」がいたという報道もある。とすると、今回の事件でようやく表ざたになったということか。昨年12月、複数の告発文をうけて警視庁がアメフト部の学生を中心に『薬物乱用防止教室』を開いていたというから、警察はもちろん大学側も証拠がなかっただけで「知っていた」ということだろう。7月上旬にまた、保護者から「アメフト部の学生が寮で大麻を吸っている」という情報があり、7月6日に大学側が、調査をしたところ、大麻と覚せい剤の錠剤が発見された。だがこのことは林真理子理事長に知らされていなかったようだ。去年の10月に保護者から、「大麻を使用している部員がいるので調査してほしい」と言われながら、今年7月になるまで簡単な聞き取り調査くらいしかしていない。調査ができない・したくない理由があったのだろうか?しかも調査の後、なぜか日大は12日間も警察に報告をしていない。『日刊スポーツ』によると、この12日間中に大学側は、寮生全員に尿検査と、部員に対して1人数時間に及ぶ聞き取り調査も行ったという情報も出てきた。大麻の代謝物が尿から抜けるまで2~3日。覚醒剤は10~12日くらいだ。当然誰もが大学側の「証拠隠滅」「犯人隠避」を疑う。少なくとも大学側は、2週間もの間、違法薬物を所持していたとすれば、これだけで犯罪になるはずだ。どうも日大は5年前の悪質タックルや、前理事長の脱税事件の頃から、隠蔽体質のままであるようだ。今回、逮捕された部員は1名だけだ。もし複数人の使用が証明されると廃部もあり得る。8月8日に日大の林理事長と酒井学長が会見するというが、何を語るのか注目したい。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年08月05日 18時01分
「おぐらが斬る!」日大アメフト部違法薬物問題 林真理子理事長は「一切ない」と言っていたのに
日大アメフト部の寮から違法薬物が見つかった。これまで日大アメフト部は学生アメフトの最高峰「甲子園ボウル」で21回優勝するほどの強豪であった。その栄冠にドロを塗ったのが、2018年の定期戦で、相手チームの選手に危険なタックルをして、全治3週間の大ケガを負わせた事件であった。危険な反則を指示したとして、当時の監督やコーチは懲戒解雇、首脳陣は総退陣した。チームも公式戦出場停止処分を受けた。日大アメフト部は、生まれ変わるために日大では異例のOBではない立命館大学出身の橋詰功氏が監督に就任した。新監督となった当時の橋詰氏は「選手たちと一緒になって、一から新しいものを作っていけたら」と語っていた。だが伝統と過去の栄光に縛られた日大アメフト部で、最初は苦労したらしい。そして監督就任2年目の2020年「甲子園ボウル」に出場するまでになった。ところが・・・甲子園ボウル出場の立役者である橋詰氏は、2021年契約が3年であったことから、退任させられ、日大アメフト部は日大OBが監督となった。そしてその同じ年、これまで日大を支配していた田中英寿元理事長が、脱税容疑で逮捕され、2022年有罪判決が確定した。これら不祥事の改革のため、2022年7月に新たな理事長として就任したのが、日大出身で直木賞作家の林真理子氏である。林真理子氏は就任時に「間違っていることは上の人に言う、そういう体質も作っていかなければ」と語っていたのだが・・・8月3日、約20人の捜査員が5時間にわたって、日大アメフト部の寮を捜査した結果、覚せい剤の錠剤と乾燥大麻が見つかったが、問題はそれだけではない。日大は、7月6日に独自に調査を行い、アメフト部の寮に違法薬物があることがわかっていたが、警察に知らせたのは2週間もたってからであった。この2週間、日大側は隠蔽しようとしたのか? 覚せい剤を使用して尿から反応が出なくなるまで10日から12日なのだ。林真理子理事長は2日、「違法な薬物が見つかったことは一切ない」とキッパリと言い切っていた。その翌日、寮に警察の捜査が入り、違法薬物が見つかった。大学は2週間も前に寮に違法薬物があることを知っていた。だが、そのことを林真理子理事長は知らなかったようだ。林真理子理事長は「間違っていることは上の人に言う、そういう体質も作っていかなければ」と語っていたが、昔の体質は改善されていなかったというか、いまの状態をみると林真理子氏は、ただのお飾りであったと言われても仕方がない。どうやら日大の体質は、悪質タックルの頃から変わっていないようだ。日大の闇は深そうだ。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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