日本フレスコボール協会
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スポーツ 2023年09月08日 12時10分
小学生から80代まで! 明石市で人気のスポーツ「フレスコボール」が持つ地域活性化の可能性
兵庫県南部に位置する明石市。2011年~2023年にかけ市長を務めた泉房穂氏が手厚い子育て支援を行ったことで人口・税収が増加するなど活気に溢れている市だ。 >>全ての画像を見る<< JR明石駅から県の中心駅であるJR三宮駅へは約15分、隣接する大阪府の中心駅・JR大阪駅までも約40分と都市部へのアクセスに優れながら、瀬戸内海に面した自然豊かなエリアでもある明石市。同市では、「フレスコボール」というスポーツが人気を集めているという。 フレスコボールはブラジルのリオ・デ・ジャネイロ発祥のビーチスポーツ。ペアを組んだ選手同士がボールをラケットで打ち合い、ラリー回数や落球の少なさなどにより点数が決まる採点競技だ。 日本ではまだマイナースポーツのイメージがあるフレスコボールだが、明石は神奈川・湘南エリアと並んで競技の普及・発展が急速に進んでいる地域。2020年に設立された『フレスコボール明石 Grêmio PONTE(GPA)』が普及の中心となっている。PONTEはポルトガル語で「橋」の意味で、人と人のつながりを生み出したいという想いが込められているという。 日本フレスコボール協会(JFBA)は2019年2月、国内初の地域クラブの1つとして『Grêmio Vento』(GVK、奈良・大和高田市)を設立。GVKは関西でのフレスコボール普及・選手育成に努める中で、大蔵海岸でフレスコボールを体験してくれた地元の人たちの反応に手応えを感じ、2020年4月にGVKの姉妹クラブという位置づけでGPAを設立したという。 GPAは子どもからシニアまで合わせて100名近くが在籍している日本最大規模のクラブだが、人気の理由としては主な活動拠点である大蔵海岸公園の存在が挙げられる。明石市東部に位置する大蔵海岸はJR朝霧駅直結というアクセスの良さや、明石海峡大橋、淡路島を臨める絶好のロケーションが特徴。公園を訪れた人から「なんという競技ですか?」と聞かれることも多いといい、こうした人々にその場でフレスコボールを体験してもらった結果リピートして訪れるようになる、別の友人を競技に誘うといった好循環も生まれているという。 そんなGPAに参加している人たちは、設立メンバーが抱いていた「誰ひとり排除しないやさしい空間をつくりたい」というコンセプトを胸に様々な活動を行っている。ビーチクリーンや台風後などの砂撤去を積極的に行う、トップ選手が率先して初心者の体験対応を行うなど、どんな人でも気持ちよく競技を楽しめるような環境が整えられている。 また、大蔵海岸公園から最寄りの小学校・朝霧小学校では、兵庫県が展開している放課後スポーツクラブ制度「スポーツクラブ21」にて2022年に初めてフレスコボールが採用。地域のシニアが子どもたちにフレスコボールをレクチャーするなど、フレスコボールを通じた世代間交流が生まれるハブとなっており、9月1日には国内初の小学生フレスコボールクラブ「スポーツクラブ21朝霧」も誕生している。 GPAでは子育て中のファミリー層はもちろん、最近では70代、80代のシニアの参加も増加。「仕事をリタイアした後の生活が変わった」「近所付き合いがない日々がガラッと変わった」など人生が豊かになった実感を抱く人も多いという。こうした大人たちが子どもたちの成長をあたたかく見守り、大人同士も暮らしのお困りごとがあれば助け合う。スポーツを通じた地域コミュニティが育まれているGPAは、まさにフレスコボールのキャッチコピー”コミュニケーションデザインスポーツ”の魅力を体現したフレスコボールクラブとなっている。文 / 柴田雅人<オオクラカップ2023について>4年連続となる関西地方での公式戦「フレスコボールオオクラカップ2023」では開催地である大蔵海岸を本拠地とする、フレスコボール明石GPAが中心となり毎年最大規模での開催となる。体験&観戦は無料。現状の参加組数は94組延べ人数188名(8月31日現在)と、歴代最大組数90組(オオクラカップ2022)を上回る選手が日本全国から集結する。◆「フレスコボールオオクラカップ2023」大会概要日程:2023年9月16日(土),17日(日) ※18日(月・祝)天気予備日場所:兵庫県明石市大蔵海岸公園主催:一般社団法人日本フレスコボール協会後援:明石市、神戸新聞社、サンテレビ、ラジオ関西、明石観光協会協力:関西フレスコボール協会、フレスコボール明石GPA、フレスコボール関西GVK、フレスコボール淡路島GOA
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スポーツ 2023年08月09日 12時10分
マリンスポーツの聖地・湘南に新たな名物? ブラジル発のビーチスポーツ「フレスコボール」が人気上昇中!
全国各地で猛暑日が続くなど夏本番を迎えている日本列島。暑さに加え、4年ぶりに新型コロナの影響による行動制限がないということもあり、海水浴場やその周辺地域は多くの人々で賑わっている。 >>全ての画像を見る<< 中でも屈指の人気を誇る地域が神奈川県南部、相模湾沿岸に広がる湘南。サーフィンやダイビングなどマリンスポーツの聖地として知られているが、その湘南で人気が広がっているマイナースポーツがある。それが「フレスコボール」だ。 フレスコボールはブラジルのリオ・デ・ジャネイロ発祥のビーチスポーツ。ペアを組んだ選手同士がボールをラケットで打ち合い、ラリー回数や落球の少なさなどにより点数が決まる採点競技だ。 日本では2013年に設立された日本フレスコボール協会(JFBA)が競技の普及に努めているが、同協会の始まりの活動拠点は湘南エリアにある三浦海岸だった。同地にかつて存在していた海の家「夏小屋」が日本で初めてフレスコボールの特設コートを設置、日本国内初となる大会「フレスコボール 夏小屋 ガラナアンタルチカカップ」(2014年8月24日)を開催するなど、競技普及をサポートしたという。 また、三浦海岸では2015年~2019年にかけ、夏小屋が設置した特設コートを舞台に国内最高峰の大会「フレスコボールジャパンオープン」も開催。フレスコボールを趣味として楽しむ人はもちろん、競技として打ち込むプレイヤーにとっても特別な場所となっていった。 こうした経緯もあってか、2019年2月には国内初の地域クラブのひとつとして湘南エリアに『逗子フレスコボールクラブ』(略称:ZFC、神奈川県逗子市)が誕生。翌2020年8月には逗子にもう1つのクラブ「フレスコボール沼間クラブ」(神奈川県逗子市沼間)も発足したが、同じ市内で2つクラブが存在する市は逗子市以外にはまだないという。 一方、2021年12月には逗子市の2つ隣にある藤沢市・鵠沼海岸を活動拠点とする「湘南鵠沼フレスコボールクラブ(SKFC)」が設立されると、2022年には鵠沼海岸で「フレスコボールショウナンカップ-鵠沼-2022」(2022年4月9、10日)が開催。同年10月には初のJFBA公認学生団体として、こちらも鵠沼海岸を拠点とする「慶應義塾大学フレスコボールサークル FrescoballClub Oceano(FBCO)」が誕生し、2023年に入っても6月に「TryEnoshimaフレスコボールクラブ」(神奈川県藤沢市)、7月に「きらり★鎌倉フレスコボールクラブ」(神奈川県鎌倉市)がそれぞれ設立されている。 現在、湘南エリアには地域クラブ5つ、公認学生団体1つの計6クラブが存在。全国で一番クラブが存在するエリアとなっているが、各々のクラブは選手、クラブの特色、個性をリスペクトしており、大会時は老若男女問わないさまざまなペアでにぎわうそうだ。 また、夏はもちろん気温が下がる冬も精力的に活動を行っている。今年2月にSKFCが協力したビーチクリーン&ビーチスポーツ体験会には、参加者、選手含め総勢100名近い人たちが参加し大好評だったという。 また、クラブ同士の横のつながりも強く、7月29日には8月11~12日(予備日は13日)に開催予定の「フレスコボールショウナンカップ-平塚-2023」へ向け、各クラブメンバーが鵠沼海岸で合同練習会を行ったという。 フレスコボールは相手を打ち負かすのではなく、思いやりを見せることが結果につながるスポーツ。それゆえに、楽しさの基準は「勝利」だけに終始せず、ペアや新しい相手との「共存」や「協調」も非常に大切な要素だ。年齢、性別、国籍、障がいの有無を問わず全ての人を受け入れるユニバーサルスポーツとして、スポーツ界にも新しい風を吹き込む日も近いだろう。文 / 柴田雅人<ショウナンカップ2023について>湘南エリアで二年連続となるJFBA公式戦「フレスコボールショウナンカップ-平塚-2023」が、8月11日(金祝)、12日(土)に開催される。会場は、湘南ベルマーレひらつかビーチパーク。昨年の鵠沼海岸から平塚に舞台を移し、「ショウナンカップ」として一年ごとに湘南の各拠点を巡回し、同エリアにおけるさらなる普及を推進したいというJFBAの構想を担う大会となる。◆『フレスコボールショウナンカップ-平塚-2023』概要日時 2023年8月11日(金祝)・12日(土)※13日(日)予備日場所 湘南ベルマーレひらつかビーチパーク主催 一般社団法人日本フレスコボール協会(JFBA)協力 逗子フレスコボールクラブ、湘南鵠沼フレスコボールクラブMC 馬場奈々瀬氏大会アンバサダー ジャスティス岩倉氏
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スポーツ 2023年07月14日 12時10分
マイナースポーツの地域クラブ会員100人超!?「フレスコボール」がインクルーシブスポーツと呼ばれるワケ、地域活性化にも期待
ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ発祥のビーチスポーツ「フレスコボール」はご存知だろうか。ペアを組んだ選手同士がボールをラケットで打ち合い、ラリー回数や落球の少なさなどにより点数が決まる採点競技だ。 >>全ての画像を見る<< 日本ではまだマイナースポーツのイメージもあるこのフレスコボールだが、兵庫県明石市の「フレスコボール明石Grêmio PONTE(GPA)」には、幼稚園生~80代まで100名近くが在籍。この人気のワケはなんだろうか。 明石GPAは「フレスコボール関西Grêmio VENTO(GVK)」の姉妹クラブとして2020年4月1日に設立。毎年公式大会が行われている大蔵海岸公園を拠点に、明石海峡大橋が見えるロケーションの中で毎週末フレスコボールを楽しんでいる。 そんな同クラブは競技普及のため体験会に力を入れており、今年2月の体験会には当時の明石市長・泉房穂氏がゲスト参加している。また、翌3月には明石市・林崎松江海岸を舞台としたイベント「クーカイ・ビーチスポーツフェスティバル」を企画。フレスコボールはもちろんSUP、カヤック、ビーチサッカー、モルック、ラウンドネットといったビーチスポーツの無料体験会を行っている。 また、同クラブはフレスコボールの練習・普及の傍ら、ビーチクリーンや台風後の砂撤去といった環境保全活動も積極的に行っている。競技を楽しむことはもちろん、拠点としている地域を盛り上げよう、大事にしようといった思いを大切にしていることが、設立から約3年で100人規模までクラブが成長した理由になっているようだ。 2013年に設立された日本フレスコボール協会(JFBA)によると、現在までに協会公認の地域クラブは、明石GPAをはじめ20県・27クラブ存在(2023年7月14日現在)。どのクラブも体験会や練習会といった活動を活発に行っているが、これほどまでに地域密着・浸透が進んでいるのは一体なぜだろうか。 フレスコボールはラケットとボールさえあれば「いつでも、どこでも、誰とでも楽しめる」協力型のスポーツで、世代や性別を問わず直接的なコミュニケーションが活発に行われている。得点をアップするにはどう連携すべきか、競技人口を増やすには何を行うべきか、フレスコボールを通じて地域に貢献できることはないか。参加者の間でこうしたコミュニケーションがとられている、とることができる環境があることが、各地でクラブが形成・浸透している大きな理由といえるのではないだろうか。 また、現代はSNSが普及・発達して久しい上、新型コロナの影響もあり直接的なコミュニケーションをとる機会が少なくなっている。希薄になっている他人とのつながりが生まれる貴重な競技・場として、フレスコボールや地域クラブが人々に認識されているともいえるだろう。 各地で形成されたコミュニティはその地域クラブだけにとどまらず、毎年全国各地で行われる大会『FRESCOBALL JAPAN TOUR』を通じて全国にもその輪を広げている。 「スポーツツーリズムを通じた地域貢献」を掲げている本ツアーは、2022年はオキナワカップ(参加者116名)、ショウナンカップ(133名)、オダイバカップ(139名)、リクゼンタカタカップ(108名)、アリアケカップ(135名)、オオクラカップ(172名)、ジャパンオープン(150名)の7大会を開催。各大会とも3分の2以上が大会開催地以外からの参加者だったといい、兵庫県の20代プレイヤーと岩手県の80代プレイヤーがペアを組むなど、年代、世代、地域を超えたつながりが築かれている。 こうした選手や帯同者たちの間では、開催地域のクラブが発信している地域の名所・食などの情報を頼りに、大会前後に観光を楽しむことも定着。大会が終わった数ヶ月後にその地域を再び訪ねて練習や観光を行う選手はしばしばで、中には深い関係性を築いたことで移住してしまう選手もいるという。 また、2022年7月に行われたリクゼンタカタカップでは、地域振興の一貫として地元産材『気仙杉』を用いたオリジナルトロフィーを作製。以降の公式戦でもオフィシャルトロフィーとして採用されている。 フレスコボールは年齢、性別、国籍、障がいの有無を問わず、全ての人に開かれた「インクルーシブスポーツ」。どんな人・どんな地域でもコミュニティのハブを担うことができる。全国47都道府県にクラブ設立という目標を掲げるフレスコボール協会も常に門戸を開いているため、お住まいの地域に公認クラブができる日も近いだろう。文 / 柴田雅人<リクゼンタカタカップについて>7月15日(土)、16日(日)、予備日17日(月・祝)に陸前高田市高田松原海水浴場にて、「海開き」メモリアルイベントとして『リクゼンタカタカップ2023』が開催される。同地では2年連続の開催で、大会だけでなく「ビーチマルシェ」や「コミュニケーションパーティ」が行われ、地元の小中学生たちによる「チアパフォーマンス」や「若竹太鼓」の演舞も実施予定だ。■『フレスコボールリクゼンタカタカップ2023』概要日時 2023年7月15日(土)・16日(日)※17日(月祝予備日)場所 岩手県陸前高田市高田松原海水浴場主催 一般社団法人日本フレスコボール協会(JFBA)協力 三陸フレスコボールクラブ、陸前高田市観光物産協会後援 陸前高田市、IBC岩手放送、東海新報社MC 二宮真佑子氏協賛 「恋しケセン」観光産業復旧・復興プロジェクト特別協賛 沼田屋、三陸フレスコボールクラブ
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スポーツ 2023年06月26日 17時30分
結婚するペアも少なくない?「コミュニケーションデザインスポーツ」フレスコボールで“コミュ力”向上! その魅力とは
ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ発祥の「フレスコボール」というスポーツはご存知だろうか。ビーチスポーツとして人気が上がっているフレスコボールは、これまでのスポーツのイメージを変える競技になるかもしれない。 >>全ての画像を見る<< フレスコボールはペアを組んだ選手同士がボールをラケットで打ち合い、ラリー回数や落球の少なさなどにより点数が決まる採点競技。スポーツは対戦選手・チームを打ち負かすプレーが求められる競技がほとんどだが、フレスコボールは逆に相手に「思いやり」を見せることが結果につながる。 そのため、どこに打てば相手が打ち返しやすいのか、どこに打ってもらえれば自分が打ち返しやすいのかといった認識をすり合わせるためにペア同士のコミュニケーションは必須だ。 このコミュニケーションをきっかけに、立場や年齢等を問わずどんな人とも心が通じ合うようになることがフレスコボールの魅力。家族はもちろん友人や職場の同僚、果ては初対面のペア相手でも、思いやりの心を持ってコミュニケーションをとれば誰もがフレスコボールを楽しむことができる。 特に、試合が行われる5分間における「総打数」や「落球数」など、ペアで目指す目標が数値として「見える化」されている点も他の競技にはない特徴。同じ目標に向かって汗をかく過程で、ボールだけでなく、自然と「ありがとう」と「ごめん」という言葉のラリーも飛び交い、心が通じ合うというわけだ。こういった競技特性からも、練習過程を通じてカップルや結婚に繋がった例も少なくないという。 フレスコボールは人同士のつながりの分断や個人の孤独化が叫ばれる新型コロナ禍の中、身体的接触がないこと、身近な場所で誰とでも楽しめることなどから注目度を上げた競技。同競技の普及に努める日本フレスコボール協会は競技の特性や社会的背景から、「コミュニケーションをデザインするスポーツ」として、2020年7月に「コミュニケーションデザインスポーツ」という公式キャッチコピーを制定している。 公式キャッチコピー考案者である山下祥氏(日本フレスコボール協会ディレクター兼選手、コピーライター)は同協会公式ブログ内で「年齢も性別も国境も関係ありません」といった思いを表しているが、その言葉通りフレスコボールは老若男女はもちろん、年齢や障害も問わずに楽しめる競技だ。 実際、フレスコボールの本場であるブラジルでは、車いすの選手が一般の選手と同カテゴリーと対等な存在として大会等に出場。日本では足を怪我している選手には椅子に座りながらの出場が認められており、2022年9月に兵庫・明石市で行われた大会では椅子に座りながら出場した選手がベストラリー賞に輝いている。 競技の中で心を通じ合わせた人々がコートはもちろん、コート外でもより良い人間関係を築いているフレスコボール。まさしく「コミュニケーションデザインスポーツ」の名にふさわしいスポーツといえるのではないだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について日本フレスコボール協会の公式ブログよりhttps://blog.frescoball.org/blog/
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スポーツ 2023年05月16日 17時30分
“誰かと競う”のではなく“楽しむ“! 注目の「フレスコボール」は、ブラジル発の“思いやりのスポーツ”
2020年から3年以上流行が続いている新型コロナウイルスにより、無観客開催やシーズン中断を強いられるなど大きな影響を受けたスポーツ界。ファンは現地観戦や声出し応援ができず、選手も試合はおろか練習も満足に行えなくなるなど苦しい時期が長らく続いた。 >>全ての画像を見る<< そんなコロナ禍の中だからこそ、注目度が上がったスポーツがある。身体的接触がなく、自宅の庭や公園など身近な場所で気軽に楽しめる「フレスコボール」だ。 フレスコボールとは、ブラジル発祥のビーチスポーツで、2人の選手がペアを組んで行われる。競技時間は5分間。両選手7メートルの距離を取り、ボールをラケットで打ち合う。これを5分間続け、審判がラリー回数やアタック数、落球の少なさなどを総合的に判定し点数をつける採点競技だ。 ボール、ラケットを用いるスポーツとしてはテニスや卓球が有名だが、相手が拾えないようなボールを打つことが得点につながる両競技とは対照的に、フレスコボールではお互いが打ちやすいところへボールを打ち返し続けることが求められる。競争ではなく協力が重要になるということから“思いやりのスポーツ”とも呼ばれている。 そんなフレスコボールは1945年、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロにあるコパカバーナビーチで誕生したとされている。フレスコはポルトガル語で「Fresco」と書き、日本語に直訳すると“新鮮な”、“爽快な”という意味になるが、昼間の炎天下を避け夕方からボールを打ち合う様から“Frescobol”、フレスコボールという名前がついたと言われている。 日本では2013年、日本フレスコボール協会現会長・窪島剣璽氏がブラジル赴任時にフレスコボールに出会う。窪島氏は協力して競技が行われるという特性が日本人に合致するのではと思い立ったこと、当時は2014年にサッカーW杯、2016年にはリオ五輪が控えるなどブラジルが注目を集める流れが来ていたことなどからフレスコボールに魅力を感じ、ラケットを買い占めて日本へ帰国。2013年中に日本フレスコボール協会を設立した。 協会設立後は神奈川県・三浦海岸を拠点に体験会や大会を開催するなどして普及に努めており、2022年は国内ツアーが7大会開催されるまでに成長。また、同協会公式サイトには首都圏を中心に9か所の体験スポットが掲載されているが、ビーチだけでなく小学校の跡地や軽井沢の森の中といったスポットもあるなど、場所を問わず気軽にフレスコボールに触れられるような環境整備も進んでいるようだ。同協会の公式ブログによると、2023年5月4~5日に東京・お台場で開催された大会と並行して行われた体験会には子供から大人まで、2日間で「787名」の参加者が集まったという。 また、2022年8月からは沖縄県、沖縄観光コンベンションビューローと連携のもと『はいさい!フレスコボール~スポーツアイランド沖縄~』と題したプロモーションを実施中。沖縄県内でフレスコボールが楽しめるビーチをPRする動画を協会公式YouTubeチャンネル上で公開したり、県内で開催される大会に沖縄の魅力を発信する特設ブースを設置したりと様々な取り組みが行われている。 2023年4月現在では日本全国で24のJFBA公認地域クラブと1の公認学生団体が設立されているフレスコボール。協会が掲げる2025年までに日本全国47都道府県で地域クラブ設立という目標へ向け、同競技を通じた地域コミュニティは着実に形成されている。文 / 柴田雅人
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