大竹耕太郎
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スポーツ 2023年06月09日 11時00分
阪神、“ソフトB産”投手のブレーク相次ぐワケ 今季加入の大竹も絶好調、次に続く有力候補は
7日終了時点でセ・リーグ首位(35勝17敗2分)に立つ阪神。好調なチームの中で特に活躍が目立っているのはプロ6年目・27歳の大竹耕太郎だ。 大竹はプロ入りした2018年から2022年までソフトバンクでプレーしたが、「35登板・10勝9敗1ホールド・防御率4.07」と目立った成績を残せないまま、2022年オフに現役ドラフトで阪神に移籍。ただ、迎えた今季は7日終了時点で「8登板・6勝0敗・防御率0.71」と圧巻の数字を残している。 8日に発表された5月の月間MVPでは、セ・リーグ投手部門で初受賞(4登板・3勝0敗・防御率0.33)も果たした大竹。名実ともに阪神のエースになりつつあるが、“ソフトバンク産”という観点から活躍間違いなしと予想していたファンも多かったようだ。 >>阪神・浜地の逆転被弾に「悪夢が蘇る」ソフトBファンからも悲鳴! 山口に屈した昨季最終戦は未だにトラウマ?<< 阪神では近年、大竹と同様にソフトバンクから移籍してきた投手が一軍戦力として活躍するケースが目立っている。2020年オフにソフトバンクを戦力外となって阪神が獲得した加治屋蓮は昨季までの防御率が「3.31」と、ソフトバンク時代の「4.62」から良化。今季も7日終了時点で「21登板・0勝0敗6ホールド・防御率0.00」とブルペンの一角としてしっかり稼働している。 また、2020~2021年にかけ在籍したスアレスは、移籍前年の成績は「9登板・0勝4敗・防御率5.74」とサッパリだったが、阪神では2年連続でセーブ王のタイトルを獲得するなど大化け。この活躍ぶりが評価され、2021年オフにはメジャー、サンディエゴ・パドレスに移籍している。 阪神ファンの間では「安心と信頼のソフトバンク産」と呼ばれるほど成功例が続いている元ソフトバンク投手。なぜこのような流れが続いているのかについては、指導方針の違いがうまくかみ合っているのではという見方もある。 ソフトバンクはこれまでに千賀滉大(現ニューヨーク・メッツ)、石川柊太、大関友久といった投手を育成選手から主戦投手にするなど育成には定評があるが、体作りを徹底し馬力を上げることを重視しているとされている。150キロ超の速球を投げる投手はゴロゴロいるが、その代償からか制球に苦しむ投手も少なからず見受けられる。 一方、阪神はソフトバンクとは対照的に制球力を軸とした指導方針を採用しているとされ、一軍投手陣は過去5年間で2度(2019,2022)リーグ最少与四死球を記録している。そのため、体は仕上がっている元ソフトバンク投手が阪神で投球術を仕込まれることで、球威・制球を両立させるという流れが確立しているのではないかというわけだ。 実際、当事者の一人である大竹も、8日に臨んだ月間MVP受賞会見の中で「ホークスだと150キロ以上が投げられて当たり前みたいな、そこがボーダーラインみたいなところがあったので、力んで速い球を投げなきゃいけないという、スピードガンとの戦いみたいな感じになってしまっていた部分がある。阪神に来てフォアボールを出さないとか、しっかり制球できているとか、そういうところにチーム的にも重きを置いているというか。そういうチームカラーが自分の中ではすごく楽に投げられてて」と、阪神の指導を受けたことで一皮むけたという旨を語ったという。 これまでで最大の成功例であるスアレスに迫りつつある大竹。スアレスを上回るほどのインパクトを残せるのかはもちろん、阪神フロントが次に狙う元ソフトバンク投手が誰になるのかも要注目といえる。高橋純平、椎野新、杉山一樹(いずれも今季一軍未登板)など、昨年までの大竹と同じように才能は評価されながらくすぶっている投手も複数いるが、こうした投手に触手を伸ばすことは果たしてあるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2021年02月26日 11時00分
4年連続日本一のソフトBに唯一無二の弱点が! 千賀・東浜以上に状態は深刻? 対外試合の意味深投球は首脳陣の作戦か
5年連続日本一をめざす福岡ソフトバンクホークスが千葉ロッテと練習試合を行った(2月25日)。両チーム、無得点での引き分け。この試合をソフトバンクの側から見てみると、意外な脆さも窺えた。 >>ソフトB・甲斐、正捕手の座が決して安泰ではないワケ 劣化が続く“キャノン”以外にも課題が?<< 「開幕ローテーション入りを狙う武田翔太と大竹耕太郎の2人が好投しました。工藤公康監督も喜んでいました」(スポーツ紙記者) 試合後、確かに工藤監督は「武田のカーブ」について、「一回浮いてポンと落ちてくる。緩急を使えていた」と“解説付き”でコメントするなど、上機嫌だった。 先発要員の千賀、東浜が故障で出遅れている。「重傷ではない」(関係者)とのことだが、武田、大竹に「使える」とのメドが立てば、開幕ローテーションには影響はない。ソフトバンクの最大の武器である“選手層の厚さ”だろう。 しかし、代役では難しい選手もいる。同試合で1イニングを投げたクローザーの森唯斗投手だ。「自分の感じとしては、そこまで悪くない」 自慢のストレートは140キロ台。同日の宮崎は小雨まじりの寒さであり、特に投手は肩を温めるのにも苦労していた。 「同日の森はストレート中心のピッチングでした。試合前から決めていたんじゃないかな、調整の一環として」(プロ野球解説者) とは言え、ソフトバンクの連覇のカギはこの森と言っていい。クローザーという重大なポジションにいることはそうだが、森はプロ1年目の2014年からリリーバーとして活躍し、昨季まで「7年連続50試合以上」という驚異的な登板数をカウントしている。 「その森がコケたら(怪我をしたら)、マズイことになりますよ」(前出・同) 登板過多、勤続疲労による球速ダウンや故障も懸念される。 もっとも、怪我をする前からこんな心配をしても仕方ないのだが、同日の森は失策もあって走者を許している。練習試合とはいえ、1点を争うイニングで走者が出ると、守っている野手は少なからず、動揺する。しかし、クローザーとして長く貢献してきた森がマウンドにいると、その動揺がないのだ。 「森で負けたら、仕方ないよ」 そんな声がペナントレース中、何度も聞かれた。しかし、森以外のリリーバーが1点を争う場面で走者を許したら、「大丈夫か?」という不安感の方が強くなる。また、救援に失敗したら、「やっぱり」と落胆の思いも広まるだろう。つまり、森がコケたら、ソフトバンクは一気に失速する危険性を秘めているわけだ。 「首脳陣も森の状態を一番に心配しています。森が元気なうちに、たとえばモイネロをクローザーで使う試合を増やしておかないと、大変なことになる」(前出・同) 森のスロー調整がちょっと気になる。 昨季、大ブレイクした周東の故障、千賀、東浜の出遅れも痛いが、本当に心配なのは森の状態。ソフトバンクも“弱点”を抱えていた。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年02月10日 20時30分
ソフトバンク、春季キャンプ10日弱で8人が故障 「昨シーズンの二の舞になる」止まらない“負傷禍”にファン困惑
1日からA組(一軍主体)、B組・リハビリ組(二軍主体)の2つに分かれ、宮崎県宮崎市のアイビースタジアム(宮崎市生目の杜運動公園)での春季キャンプに臨んでいるソフトバンク。そのソフトバンクに故障者が続出していることが、ネット上のファンの間で波紋を広げている。 故障者第1号となったのは、チームのエース投手・千賀滉大。第1クール初日となった1日、千賀は右ふくらはぎの張りを訴え別メニュー調整に。各メディアの報道では軽傷と伝えられていたが、同日から第2クール最終日の9日まで別メニューでの調整が続いている。 翌2日には捕手・海野隆司が右ひじ関節炎、投手・椎野新が右肩違和感でA組から離脱。3日は1人の故障者も出なかったが、第1クール最終日となる4日には投手・田中正義が右肘違和感でA組を離脱となった。 第1クールで発生した故障者の連鎖は、6日から始まった第2クールでも止まらず。7日にB組の投手・野澤佑斗がリハビリ組送りとなると、8日には昨シーズンブレークした投手・高橋純平が右股関節の張りで離脱。 さらに、第2クール最終日となる9日には内野手・内川聖一が左ひざ違和感で別メニューとなった上、この日B組からA組に昇格してきたばかりの投手・大竹耕太郎も左ひじ違和感でシート打撃への登板を取りやめている。 キャンプインから約10日で8名もの故障者が続出するという事態に、ネット上のファンからは「10日で8人はさすがに多すぎるだろ」、「球団はもう少し選手の体調管理を徹底してやるべき」、「このまま怪我の連鎖が続いたら、昨シーズンの二の舞になるかもしれない」、「今の時期からこんなに故障者が出るようじゃリーグ優勝なんか到底無理だぞ」といった反応が多数寄せられている。 「昨シーズンのソフトバンクは開幕直後から、チームの絶対的主砲である柳田悠岐を筆頭に怪我人が続出。これによりシーズンの序盤・中盤はなかなかフルメンバーをそろえることができなかった上、終盤に戻ってきた故障者たちが今一つブランクを埋めきれなかったことが2年連続のV逸につながったと見る向きは強いです。今回の故障者続出は例年より1週間開幕が早いことに選手が焦り過ぎた結果とも、昨シーズンの失敗を踏まえた首脳陣が例年以上に大事を取らせた結果ともいわれていますが、それらを踏まえても8名という人数に危機感を抱いているファンは多いようです」(野球ライター) 3年ぶりのリーグ優勝、そして4年連続の日本一を目標に掲げ、オフにはヤクルトからバレンティンを獲得するなど補強にも余念がなかったソフトバンク。しかし、その目論見には早くもほころびが生じ始めているのかもしれない。文 / 柴田雅人
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