加藤健
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スポーツ 2021年11月28日 11時00分
日本シリーズを戦う選手に「卑怯者」のレッテル? 解説陣も苦言連発、ヤクルト青木のフェアプレーとは正反対の疑惑行動
24日に行われた日本シリーズ第4戦・ヤクルト対オリックス戦。「2-1」でヤクルトが勝利したこの試合で、ヤクルトのプロ18年目・39歳の青木宣親が見せた姿勢がネット上で話題となった。 >>ヤクルト・青木に先輩が激怒「誰に口きいとんやオラァ!」 宮本氏がベンチ裏の大騒動を暴露、4年後の謝罪エピソードも明かす<< 注目が集まったのは、「2-1」とヤクルト1点リードの7回裏の青木の行動。この回2死から打席に入った青木は、オリックス4番手・富山凌雅が投じた5球目を右手付近に受け地面に倒れ込む。これを見た球審は死球を宣告し、ヤクルトベンチからもトレーナーが飛び出した。 しかし、青木はすぐに立ち上がりトレーナーをベンチに戻らせると、球審に手ではなくバットのグリップにボールが当たったと指をさしながらアピール。これを受けた球審は判定を死球からファールに変更。場内からは大きな拍手が起こった。 審判にファールを自己申告した青木の姿勢を受け、ネット上には「正々堂々とした姿勢で素晴らしいな」、「黙ってたら得する状況で正直に『今の判定は違う』と申告できるのは凄い」と称賛の声が寄せられた。一方、「いつかの加藤とは大違いだな」、「加藤もこうやって正直に言うべきだったんだよ」と、過去のシリーズで起こった騒動を絡めたコメントも数多く挙がった。 日本シリーズでは巨人と日本ハムが対戦した2012年の第5戦で、巨人・加藤健(現巨人二軍バッテリーコーチ)が審判の誤審を誘発する振る舞いを見せ物議を醸している。4回表無死一塁、バントの構えを見せる打席の加藤に対し、日本ハム投手・多田野数人が投じた初球が頭部付近へ。加藤はのけぞりながら倒れ、頭を両手で押さえながら地面にうずくまった。 同戦のTV中継で直後に流されたリプレー映像では加藤の顔・頭部にボールは当たっておらず、球審も当初はファールを宣告していた。ところが、巨人・原辰徳監督から抗議を受けた球審は判定を変更し、加藤に死球を宣告すると同時に多田野を危険球退場に。日本ハム・栗山英樹監督は猛抗議するも判定は覆らなかった。 この球審の判定変更に場内からは大ブーイングが上がり、中継で解説を務めていた古田敦也氏(元ヤクルト監督)、工藤公康氏(前ソフトバンク監督)もそれぞれ「これは間違いですね」、「危険球じゃないです。当たってないですもんね」と誤審を指摘。さらに、ネット上には「卑怯者」、「詐欺師」と加藤へのバッシングが噴出した。 試合後に伝えられた報道では、多田野は「だます方もだます方。だまされる方もだまされる方」と加藤が死球を演じたのではとコメント。一方、加藤は「必死にプレーした。何が起こったのかなという感じ」と詳しい言及を避けたため、これについてもネット上には批判の声が多数上がった。 当時は詳しい経緯や背景が分からずじまいだったこの騒動だが、加藤は2016年シーズン限りで現役引退したが、その後、真相を明らかにしている。各報道によると、加藤はそれまで2回頭部死球を受けた経験が影響してか、多田野のボールを見た瞬間に「何が起きたか分かりませんでした」とパニック状態となり、その後地面に倒れ込んで体を打った衝撃で死球を受けたと錯覚。その後ベンチで映像を確認し当たっていないことを把握したが、チームが日本一をかけ戦っている中で自分から真相を明かす決断は下せなかったという。 ただ、加藤は「あの試合以降、多田野投手だって指先の感覚が狂ったかもしれない。審判の方も僕のせいでジャッジに迷いが出るようになったかもしれない。リズムを狂わせてしまい、迷惑をかけてしまった」と、長らく後悔を引きずっていたことも明かしている。 今回の青木は判定変更後、遊ゴロに倒れ、自己申告により損をする形となった。ただ、加藤のように長期間自責の念に駆られる可能性を考えると、正直に判定変更をアピールしたのは大正解だったのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年09月21日 22時30分
日本ハム投手が“冤罪”で危険球退場に! 本人は認めず猛バッシング、今も語り継がれる“世紀の大誤審”
9日に横浜スタジアムで行われたDeNA対阪神の一戦。試合は「6-1」でDeNAが勝利したが、同戦で球審を務めた柳田昌夫審判の判定が物議を醸す場面があった。 問題となったのは、「2-1」とDeNA1点リードで迎えた5回裏無死二塁での判定。この場面でDeNAは神里和毅がバントヒットを決め無死一、三塁とチャンスを広げたが、阪神・矢野燿大監督は神里の左足がバッターボックスから完全に出ていたのではないかと抗議。ルールでは足が完全に出ていた場合反則打球で打者はアウトとなるが、柳田審判は出ていないと判定し矢野監督の抗議を退けた。 >>DeNA、ついに虎アレルギー払拭? 7年連続負け越し中の天敵に“打ち勝つ野球”で今年こそリベンジを<< 神里の左足がホームベース後方まで出ていたため、ファンの間でも「完全に出てるだろこれ」、「白線にぎりぎりかかとが乗ってたんじゃないの?」と議論を呼んだ柳田審判の判定。一部では「柳田って昔日シリでも誤審してたよな」、「日シリでの誤審があるからどうも信用ならん」といったコメントも見られた。 元々ヤクルト(1985-1993)、近鉄(1994-1996)でプレーしたプロ野球選手で、引退翌年の1997年から審判に転身している柳田審判。今年6月25日のヤクルト対阪神戦で審判として通算2000試合出場を達成したベテランの審判だが、過去に疑惑の判定で球界に波紋を広げたことがある。 2012年11月1日、札幌ドームで行われた日本シリーズ第5戦・巨人対日本ハム戦。前月27日に開幕したシリーズは、第4戦までを終え巨人、日本ハム共に2勝。同戦は勝った方が日本一に王手をかけるという重要な一戦だった。 問題の判定が生まれたのは、「5-2」と巨人3点リードで迎えた4回表無死一塁の場面。送りバントの構えをとる巨人・加藤健に対し、日本ハム2番手・多田野数人が投じた初球は顔面付近に。加藤は体をのけぞらせて回避したように見えたが、頭部を押さえその場にうずくまった。 テレビ中継で直後に流されたスロー映像では加藤の頭部に球は当たっていなかったため、解説の古田敦也氏は「(引いた)自分のバットが頭に当たった(のではないか)」と推測。ところが、球審の柳田審判はこの投球を死球と判定し、さらに多田野に危険球退場を宣告した。 予想外の判定を受け、日本ハム・栗山英樹監督は直ちに柳田球審の元へ近寄り抗議。栗山監督が詰め寄る間、古田氏が「これは間違い」、もう1人の解説者であった工藤公康氏(現ソフトバンク監督)も「当たってないから危険球ではない」とそれぞれ疑問を呈したが判定は覆らず。試合は無死一、二塁で再開されたが、古田氏は「当たってないから誤審ですね。はっきり言って」と最後まで納得いかない様子だった。 その後試合は「10-2」で巨人が勝利したが、試合後の話題は柳田審判の判定に集中。ただ、本人は「難しい判断ですが、自分の判断を尊重します」と誤審を認めず、加藤も「必死にプレーした。何が起こったのかなという感じ」と当たったかどうか明言しなかったため、ファンの間からは「明らかな誤審なのになんで認めないんだ」、「当たってないから明言できないんだろ、根性が腐ってる」と両者への批判が噴出した。 結局その後も判定は変更されないまま日本シリーズは巨人が制したが、2016年限りで引退した加藤は引退後に多田野の球は頭部に当たっていなかったことを明かしている。加藤によると、実際は引いたバットが頭に当たっていたとのことだが、「目もつぶっていたので、それが頭にボールが当たったのかとあの瞬間は思った」という。 投球直後は気が動転していたため死球と思い込んでいたが、ベンチに戻って映像を確認すると当たっていなかったという加藤。ただ、当時は自分の発言でチームに迷惑がかかるのではとの思いもあり、詳細を言い出すことができなかったという。 現在でも“世紀の大誤審”の1つとして数えられることも少なくない加藤への死球。今回のプレーは加藤の死球のような明確な誤審ではないが、当時物議を醸した柳田審判が球審としてジャッジしたということで、おとがめなしの判定にモヤモヤを抱えたファンも少なくないようだ。文 / 柴田雅人
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