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学生呼び込みの思惑と一致 是枝監督が早大教授5年契約の理由

 なぜこれほど長期間にわたり任命したのか。
 早大が、映画監督の是枝裕和氏(50)を理工学術院教授として迎えることを明らかにした。基幹理工学部での講義のほか、全学共通副専攻「映画・映像」コースにも携わる。

 任期は今年4月から'19年3月末までの5年間。『おくりびと』をヒットさせ、昨年のカンヌ国際映画祭で『そして父になる』が審査員賞を受賞したほどの監督で、この長さだ。
 「確かに5年間は長く、いろいろと勘ぐられてもおかしくはない。一部には、今後しばらくは映画を撮らなくてもいいように、是枝監督自身が複数年の契約を注文したという話も流れています。ただ、早大クラスであれば最低でも年間報酬として推定1500万円程度は出すとして、5年間で7500万円。是枝氏のネームバリューでは安い額です」(映画関係者)

 4年に1本映画を撮る苦しみに比べれば大学教授の方が楽ということか。しかし、こんな見方もある。
 「大学教授を兼任した実力派映画監督といえば、元東京芸術大学大学院の北野武氏がいたぐらいで層が薄い。加えて大学側としても、是枝クラスがある程度いなければ、学生が集まらないのが実情です。一方、是枝氏は『映画分野に限らず、私の出身であるテレビも含めて映像を捉え、活躍できる人材を育んでいけたら』とコメントしていますが、大学教授の肩書きを飛躍材料にしたいという思いもある。結果、早大側が条件をのんだのかもしれません」(同)

 映画監督で実績を作り教鞭に立つ。こうした動きでもしない限り、映画監督も安定して食えない時代が続くに違いない。
 そんな風潮を是枝監督が利用したのか、それとも早大が利用したのか。いずれにせよ、邦画の発展につながればいいが。

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