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次は日本近海か 環太平洋を刺激するアリューシャン列島沖M8地震の不気味

 先日発生した環太平洋の地震が、日本列島近海を震源とした巨大地震を誘発するのではないかと懸念されている。

 6月24日午前4時19分ごろ、南太平洋のニュージーランド領ケルマデク諸島沖でM6.9の地震が発生。同日午前5時53分ごろにも、米アラスカ州アリューシャン列島沖でM8.0の巨大地震が発生した(いずれも日本時間)。つまり、太平洋の南と北の両端で、ほぼ同時刻に大きな地震が観測されたのである。

 太平洋を挟んで発生する巨大地震に関して、琉球大理学部名誉教授の木村政昭氏がこう説明する。
 「今世紀に環太平洋で発生したM8以上の大地震を見ていくと、太平洋周囲を反時計回りに循環して発生していることがわかります。2000年に太平洋の西側でM8の大地震が発生すると(スマトラ島沖地震)、'01年に東側のチリ付近でM8.2の大地震が発生。その後、西側に戻って'03年に北海道方面で(十勝沖地震=M8.0)、'09年にスマトラ島沖地震(M7.5)、今度は東側でチリ地震(M8.8)が発生し、多くの被害をもたらしているのです」

 チリ地震の翌年、今度は西側で東日本大震災、'13年は南下してニューギニア付近でM7.1が起き、これを受けたかのように今年4月に東側のチリ沖でM8.2の巨大地震が発生。このように、環太平洋でキャッチボールをしている状態が続いているのである。
 「アリューシャン列島で発生した巨大地震の場合はチリ沖地震が誘発したといえなくもない。となると、今回発生した震源域の両サイド、つまり日本近海は要注意です。震源域はストレスが解放されましたが、そのぶん両サイドにプレッシャーがかかり、これが限界に達すると大きな地震が発生する。いずれにせよ、東日本大震災の震源域の北と南では相当な圧力がかかっている。特に“地震の空白域”となっている小笠原諸島の海域は、巨大地震が発生したとしても不思議ではない状況です」(木村氏)

 既に秒読みとされている“Xデー”がさらに近づいたか。

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