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日本列島を襲う「集中豪雨」と「巨大地震」想定外の連鎖被害

 9月11日、北海道を数十年に一度の豪雨が襲った。7月、8月と記録的な大雨に見舞われた日本列島だが、ついに北の大地にまでその被害が及んだことで、全国各地で起こりうる、ある危険が懸念されている。

 今回の豪雨は北海道の西海上にある低気圧と上空の寒気の影響によるもので、札幌市を含む石狩地方と苫小牧市を含む胆振地方に特別警報が出された。
 「胆振地方といえば7月8日、M5.8(震度5弱)の強い揺れを観測した場所でもある。地震が起きてしばらくたってから大雨が降ったことは不幸中の幸いでした。地盤が緩んでいるところへ大きな地震が襲えば、大規模な土砂災害が発生することは間違いない。北海道に限らず、日本中の地盤が緩んでいるこの時期、危険に晒されている地帯は数多くあるのです」(サイエンスライター)

 琉球大学名誉教授の木村政昭氏は近年予測される巨大地震の震源として、北海道の根室沖や東日本大震災の震源域の北側を挙げている。時期は根室沖が2010年±5年、岩手沖が'19年±5年で、規模はいずれもM8.5。これらが大雨の直近で発生すれば、8月に起きた広島県の土砂災害以上の被害が出る可能性は高い。
 防災ジャーナリストの渡辺実氏が言う。
 「当然ながら豪雨と関係なく地震はやって来る。“ダブルパンチ”は2つのケースが考えられます。一つは豪雨が発生しているところへ大きな地震がくる場合。雨を含んで地盤が緩んでいるところに大きな地震が発生すれば、震度5弱、5強の揺れでも土砂災害が起こる可能性がある」

 もうひとつは地震が起こった後に豪雨が降るケース。
 「例えば、強い揺れで倒壊する家屋もある中、自分は何とか助かり避難せず家に残っていた。ところが崖地が近く、揺れで不安定になっているところへ豪雨が襲い崩れる−−。どちらが怖いかというと後者でしょう。大雨では自分の家が危ないかわかりにくい。そこへ地震が来たら防ぎようがありませんからね」(同)

 悪夢の同時発生は他人事ではないのだ。

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